国立大学法人東海国立大学機構 黑料网トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM※)の伊丹 健一郎 教授、伊藤 英人 准教授、松岡 和 博士研究員は、米国イリノイ大学 デイビッド サーラ 教授との共同研究により、次世代有機エレクトロニクス材料として期待される「ナノグラフェン」の多様性指向型合成法注1)の开発に成功しました。
今回開発した手法を用いると、市販の化合物からわずか数段階で、様々な光?電子?磁気機能をもつ「ナノグラフェン」を一挙に合成(ライブラリ构筑)することが可能です。
本研究成果は、2021年6月24日18時(日本時間)付英国科学誌「Nature Communications」オンライン版に掲載されました。
?石油から安価に入手できる市贩の化合物を鋳型分子(テンプレート)に用いる。
?新たなテンプレート成長反応(脱芳香族的础笔贰齿反応)の開発。
?従来困难であった不活性领域でのテンプレート成长が可能。
?様々な性质をもつナノグラフェンからなるライブラリを构筑可能。
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注1) 多様性指向型合成法:
特定の分子の合成ではなく、多様な化合物からなるライブラリの构筑を目的とした合成戦略。反対に、特定の分子の合成を目的とした合成戦略は标的指向型合成と呼ばれ、従来のナノグラフェン合成法は标的指向型合成法に分类されます。
雑誌名:Nature Communications
論文タイトル:Diversity-oriented synthesis of nanographenes enabled by dearomative annulative π-extension
(脱芳香族的缩环&辫颈;拡张反応の开発とナノグラフェンの多様性指向型合成)
著者:Wataru Matsuoka, Hideto Ito, David Sarlah, Kenichiro Itami
(松岡和、伊藤英人、デイビッド サーラ、伊丹健一郎)
论文公开日:2021年6月24日
DOI: 10.1038/s41467-021-24261-y