国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院創薬科学研究科の杉澤 直斗 大学院生、布施 新一郎 教授は、金沢大学大学院自然科学研究科(研究当時)の杉澤 宏樹 大学院生、東京工業大学生命理工学院(研究当時)の小竹 佑磨 大学院生、科学技術創成研究院の中村 浩之 教授、カナダ ブリティッシュコロンビア大学化学科のRoman Krems(ローマン クレムス)教授らとともに、医薬品候補として重要な「スルファミド注1)」の机械学习と「マイクロフロー合成法注2)」を駆使した新たな高効率合成法の开発に成功しました。今后の医薬品开発プロセスの迅速化、低コスト化、廃弃物量低减につながる成果といえます。
本研究では、「マイクロフロー合成法」を駆使して、副反応を抑えつつ、安価で廃棄物の少ない原料から穏和な条件下で「スルファミド」を一気に合成する世界初の手法の開発に成功しました。フロー合成法の開発では、検討すべき反応パラメーターが増えるため、通常、条件最適化に要する検討数も多くなりますが、机械学习の手法の一つである「ベイズ最適化注3)」を用いて、计10,500通りの実験条件の中からわずか20回以下の実験検讨により目标条件の同定に成功しました。また、反応のパラメーター同士の相関情报の取得は反応の化学的理解を深め、プロセスの制御因子を把握するために重要ですが、「ガウス过程回帰注4)」を駆使することにより、わずか20条件のデータから相関情报の予测に成功しました。
本研究成果は、2021年8月18日付国際的学術誌「Chemistry Methods」に掲載されました。
本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業(BINDS)JP20am0101099の研究プロジェクト「多彩な天然物合成と反応開発が加速させる創薬研究」(代表:黑料网大学院創薬科学研究科 横島 聡 教授)の一環として実施されました。
?医薬品候补として重要な「スルファミド」の高効率合成法を开発。
?机械学习の「ベイズ最適化」を駆使して20実験以内で目標条件を同定。
?「ガウス过程回帰」により反応パラメーターの组み合わせと収率の相関予测に成功。
入れ、最適化プロセス全体としての効率化を達成しており、化学者と机械学习の協働のあり方についても一つの指針を示しています。
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注1)スルファミド:
-狈-厂翱2-狈-の构造を有する有机化合物。肺高血圧治疗薬や颁型肝炎の治疗薬として临床で用いられているスルファミド薬剤が知られており、また、多彩な生物活性を示す化合物が报告されていることから医薬品候补化合物としても重要である。&苍产蝉辫;
注2)マイクロフロー合成法:
微小な流路を反応场とするマイクロフローリアクターを駆使する合成法。旧来のフラスコ等を用いるバッチ合成法と比较して、反応时间(1秒未満も可)、反応温度の厳密な制御が可能である。
注3)ベイズ最适化:
机械学习を駆使した最適化手法の一つ。少数標本と最低限の仮定にもとづいて確率的な予測を行えるガウス過程回帰の特長を利用している。
注4)ガウス过程回帰:
线形の回帰分析手法であり、非线形の回帰モデルに拡张できる。目的変数の推定値だけではなく、その分散も计算できる。
掲載誌:Chemistry Methods
論文タイトル:Rapid and Mild One-Flow Synthetic Approach to Unsymmetrical Sulfamides Guided by Bayesian Optimization
著者:Naoto Sugisawa,1 Hiroki Sugisawa,2 Yuma Otake,3 Roman V. Krems,4,5 Hiroyuki Nakamura,6 and Shinichiro Fuse*1
所属:1 Department of Basic Medicinal Sciences, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, 黑料网, Furo-cho, Chikusa-ku, Nagoya 464-8601, Japan
2 Department of Chemistry, Graduate School of Natural Science and Technology, Kanazawa University, Kakuma-machi, Kanazawa, Ishikawa 920-1192, Japan
3 School of Life Science and Technology, Tokyo Institute of Technology, 4259 Nagatsuta-cho, Midori-ku, Yokohama 226-8503, Japan
4 Department of Chemistry, University of British Columbia, Vancouver, British Columbia V6T 1Z1, Canada
5 Stewart Blusson Quantum Matter Institute, University of British Columbia, Vancouver, British Columbia V6T 1Z4, Canada
6 Laboratory for Chemistry and Life Science, Institute of Innovative Research, Tokyo Institute of Technology, 4259 Nagatsuta-cho, Midori-ku, Yokohama 226-8503, Japan
顿翱滨:10.1002/肠尘迟诲.202100053
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