国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院环境学研究科の平野 恭弘 准教授、大学院生命农学研究科の谷川 東子 准教授らの研究グループは、国立研究開発法人森林研究?整備機構 森林総合研究所の南光 一樹 主任研究員との共同研究で、岐阜県瑞浪市大湫町(おおくてちょう)(以下、「岐阜大湫町」)における樹齢670年の神明大杉の倒木化は、根系の発達制限や腐朽などにより、幹などの地上部と根系の地下部とのバランスが崩れたことに要因があることを明らかにしました。
令和2年7月豪雨の中、岐阜大湫町のシンボルである神明大杉が倒木化しました。この要因は、豪雨による影响が倒木时から指摘されてきました。本研究では、レーザースキャナなどを用いて倒木化した大杉の根系状况を评価することで、土壌と根系の一体化した根鉢が小さいこと、长期にわたる根の腐朽や豪雨期间の気象状况により、根系の支持力が低下し、大杉の地上部と地下部のバランスが崩れたことが、倒木化の要因であることを明らかにしました。
本研究は、社寺林の巨木や森林で大径木化した树木について、叶や干など地上部の衰退状况だけでなく、根系など地下部の视点からも管理の必要性があることを示しています。本研究の结果は、今后、気候変动下で予想される豪雨や强风などに対する树木の倒木化を防ぐ管理指针の作成にも贡献が期待されます。
本研究成果は、2021年9月27日付で根研究学会誌「根の研究」に掲载されました。
本研究は、令和2年度から始まった科学研究费补助金基盘研究(叠)「地中レーダを用いた树木根系の最大深さと构造の非破壊推定手法の提案」及び「强风雨时に発生する立木倒伏の动的メカニズムの解明とモデル构筑」の支援のもとで行われたものです。
?令和2年7月に岐阜大湫町で倒木化した树齢670年の神明大杉の根系を评価。
?レーザースキャナなどにより、大杉の根系は干など地上部と比较して小さいことを定量化。
?倒木时の降水量や日照时间など気象状况、根の腐朽状况から根の支持力の低下を示唆。
?巨木や大径木の管理について、叶など地上部衰退だけでなく根系评価の必要性を指摘。
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掲載紙:根の研究 30巻 65~75頁 2021年9月27日公開
论文タイトル:2020年7月に倒木化した岐阜県大湫町神明大杉の根系状况
着者:平野恭弘(黑料网)?南光一树(森林総合研究所)?土居龙成?西村澪?杁山哲矢?谷川东子(黑料网)