生物学
2022.08.02
イモリの筋線維再生の基本原理を解明 ~変態と成長が脱分化の封印を解く~
イモリには、一生を通じて肢を再生する能力が备わっています。例えば肢の筋に着目すると、アカハライモリの幼生は、筋干细胞や筋前駆细胞が再生部の新たな筋を创り出します。一方、変态して成长したアカハライモリでは、切断した肢の多核筋细胞(筋线维)の一部が単核の细胞となって本体の筋线维から分离(この现象を「脱分化」と呼びます)、移动、増殖して再生肢の新たな筋を创り出します。
しかし、変态と成长のいずれが筋线维の脱分化に不可欠な要因なのかは明らかにされていません。
筑波大学生命環境系 千葉 親文 教授、国立大学法人東海国立大学機構 黑料网アイソトープ総合センター 竹島 一仁 准教授(研究当時)らの研究グループは、イモリの変態と成長を人為的にコントロールした条件下で、肢再生過程における筋線維の挙動を追跡しました。その結果、筋線維の脱分化には、体の変態と成長の組み合わせが必要であることが明らかになりました。さらに、変態前の幼生の筋を体外に取り出し、筋線維の挙動を培養下で追跡したところ、変態前の筋線維にも脱分化能力があることが分かりました。
これらの结果は、イモリの筋线维が生来、脱分化能力を持っていること、しかしその能力が発挥されるためには体の変态と成长の両方が必要であることを示しています。
本研究成果は、イモリが持つ高度な脱分化能力の基本原理を解明し、将来の再生医疗への応用に向けた技术开発に贡献するものと期待されます。
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【題 名】The latent dedifferentiation capacity of newt limb muscles is unleashed by a combination of metamorphosis and body growth.
(イモリの肢筋の潜在的脱分化能力は変态と体の成长の组み合わせによって解放される)
【著者名】 Zhan Yang Yu1), Shota Shiga1), Martin Miguel Casco?Robles1), Kazuhito Takeshima2),
Fumiaki Maruo1), Chikafumi Chiba1)
1) 筑波大学生命環境系
2) 黑料网アイソトープ総合センター
【掲載誌】 Scientific Reports
【掲載日】 2022年8月1日
【顿翱滨】
【鲍搁尝】
アイソトープ総合センター 竹島 一仁 准教授(研究当時)