国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院理学研究科の久本 直毅 教授、酒井 芳樹 博士後期課程学生らの研究グループは、动物ではわずかな种类のタンパク质にだけ起きるヒスチジンのリン酸化について、その役割のひとつが神経切断后の再生抑制であることを新たに発见しました。ヒトの神経损伤治疗法の开発促进の足がかりの一つになることが期待されます。
生体内のタンパク质はさまざまなリン酸化を受けることが知られています。细菌や植物では、ヒスチジンをリン酸化されるタンパク质は数多く存在し、外界からのシグナルを细胞内で伝达する役割を担っています。一方、动物ではヒスチジンをリン酸化されるタンパク质はごくわずかであり、それが生体内でどのような役割を果たしているのか、あまり分かっていませんでした。
本研究では、線虫颁.エレガンスをモデル動物とした解析により、GPB-1と呼ばれるタンパク質のヒスチジンリン酸化が神経切断後の再生を抑制しており、その抑制は神経切断後にヒスチジンが脱リン酸化酵素により脱リン酸化されることで解除されることを明らかにしました。
本研究成果は、2022年10月24日19時(日本時間)付ヨーロッパ科学雑誌「EMBO Reports」に掲載されました。
?ヒスチジンリン酸化注1)の神経再生における役割を明らかにした。
?ヒスチジン注2)のリン酸化は神経再生を抑制しているが、神経切断により脱リン酸化注3)して抑制が解除される。
?ヒトの神経再生研究への寄与が期待される。
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注1)ヒスチジンリン酸化:
リン酸がタンパク质の中にあるヒスチジンに転移すること。
注2)ヒスチジン:
アミノ酸の一种。タンパク质の构成要素。
注3)脱リン酸化:
リン酸がアミノ酸等から外れること。
雑誌名:EMBO Reports
論文タイトル:Histidine dephosphorylation of the G? protein GPB-1 promotes axon regeneration in C. elegans
著者:酒井芳树、花房洋、久本直毅、松本邦弘 (全て黑料网大学院理学研究科)
顿翱滨:10.15252/别尘产谤.202255076
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