国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院生命农学研究科の谷川 東子 准教授、同大学院环境学研究科の平野 恭弘 准教授は、三重大学大学院の松田 陽介 教授、北里大学の眞家 永光 准教授、国立研究開発法人森林研究?整備機構森林総合研究所の藤井 佐織 主任研究員らとともに、本邦人工林の7割を占めるスギ?ヒノキの2樹種について、それらの叶と细根が枯れて土に還ったときに、土壌生態系で果たす役割が極めて対照的であることを明らかにしました。
森林生態系の地下部には、有機物を分解して物質循環を駆動する微生物が棲んでいます。また環境変動に対応し、樹木は细根量を変化させることがあります。そこで细根が土に還る際の物質循環における役割は「落ち叶」と同じかという知見は、環境変動がどのように物質循環を変化させるかを精査するために必要です。本研究では、叶と细根の分解の仕方を調べ、前者は体の半分以上が分解して失われる頃まで、内在する微生物の助けを借りて窒素(微生物が体を作る際に必要な成分)を大気から取り込み「ゆりかごのように種類多くの微生物を包み込んで繁殖させる」のに対し、後者は分解中、常に窒素を放出し「肥料として機能する」という対照的な役割があることを明らかにしました。
本研究は、森林生态系における窒素循环や炭素循环の理解に役立ちます。
本研究成果は、2022年9月15日付オランダの出版社Elsevier社の国際学術誌「Science of the Total Environment」にてオンライン掲載されました。
本研究は、科学研究费补助金基盘研究(叠)『人工林土壌の塩基を枯渇させない方法の模索』および『気候と土壌酸性度の2勾配に対する根圏コンソーシアム応答の解明』の支援のもとで行われたものです。
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掲載紙:Science of the Total Environment
論文タイトル:Contrasting patterns of nitrogen release from fine roots and leaves driven by microbial communities during decomposition(分解中の微生物群集が駆動する细根と叶からの窒素放出の対照的なパターン)
著者:Toko Tanikawaa,b, Nagamitsu Maiec, Saori Fujiid, Lijuan Sune, Yasuhiro Hiranof, Takeo Mizoguchib, Yosuke Matsudag
(谷川东子a,b, 眞家永光c, 藤井佐织d, Lijuan Sune, 平野恭弘f, 沟口岳男b, 松田阳介g)
a, 黑料网大学院生命农学研究科; b, 国立研究開発法人森林総合研究所関西支所; c,北里大学獣医学部; d, 国立研究開発法人森林総合研究所; e, 蘭州大学(中国); f, 黑料网大学院环境学研究科; g, 三重大学大学院生物資源研究科
DOI: 10.1016/j.scitotenv.2022.158809
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