国立大学法人東海国立大学機構 黑料网遗伝子実験施设の打田 直行 教授らの研究グループは、植物がペプチドホルモンの働きにより、おしべとめしべの长さをそろえることで、自家受粉を成功させるための仕组みを新たに発见しました。
本研究成果は、植物の実りの元となる、自家受粉の失败を防ぐ技术につながることが期待されます。
本研究成果は、2022年11月23日付イギリスの科学雑誌「Plant, Cell & Environment」のオンライン版に掲載されました。
?1つの花の中のおしべとめしべで行う「自家受粉」により种子を作る植物は多く、植物の繁栄のためにも、安定的な农作物の供给のためにも、自家受粉を确実に成功させることは重要である。この自家受粉は、おしべとめしべの长さがそろうことで起こる。
?本研究では、3つの贰笔贵尝型と呼ばれるペプチドホルモン注1)が働くと、おしべがめしべと同じ长さまで伸び自家受粉に成功することを発见した。そのうちの1つ贰笔贵尝6は、特に自家受粉が失败しやすい低温下で、自家受粉を成功させる役割を持つことも判明した。
?贰搁贰颁罢础というタンパク质の働きを止めると、おしべとめしべが同程度に短くなることも见つけた。おしべとめしべの长さがそろわずに自家受粉に失败する植物でも、贰搁贰颁罢础の働きを止めると、おしべとめしべが同程度に短くなり、自家受粉に成功した。
?本研究成果は、植物の実りの元となる、自家受粉の失败を防ぐ技术につながると期待される。
◆详细(プレスリリース本文)は こちら
注1)ペプチドホルモン:
复数のアミノ酸が结合した比较的小さめのタンパク质のうち、细胞外に分泌されて标的となる细胞に作用し、特定の生理作用を引き起こすもの。植物のペプチドホルモンは、アミノ酸の并びによりいくつかのグループに分类されるが、そのうちの1つに贰笔贵尝型と呼ばれるグループがある。
雑誌名:Plant, Cell & Environment
論文タイトル:EPFL peptide signaling ensures robust self-pollination success under cool temperature stress by aligning the length of the stamen and pistil.
著者:Satomi Negoro, Tomo Hirabayashi, Rie Iwasaki, Keiko U. Torii, and Naoyuki Uchida
DOI: 10.1111/pce.14498
URL: