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医歯薬学

2023.05.10

肝门部领域胆管癌に対する広範囲肝切除の出血量の安全域は? ~高侵襲手術から生還するために~

黑料网大学院医学系研究科腫瘍外科学の川勝 章司(かわかつ しょうじ)助教と江畑 智希(えばた ともき)教授らの研究グループは、肝门部领域胆管癌※1 の術後に生じる全ての合併症の総和と体格を考慮した術中の補正出血量の関係を RCS モデル(restricted cubic spline model)※2 によって解析し、術後経過への影響を最小化する术中出血量の安全域を明らかにしました。
肝门部领域胆管癌は、複雑な構造を呈する肝門部の胆管に主座を持つ難治性の悪性腫瘍です。手術が唯一根治を期待できる治療法ですが、非常に高難度な術式であるため术中出血量が多くなる傾向にあり、术后合併症?周術期死亡が極めて高頻度に生じることが世界的な問題となっています。研究グループは、経過中に生じた全ての合併症を包括的に評価する指標であるCCI(Comprehensive complication index)※3 と手術中の出血量を体重で除した補正出血量との関係を RCS モデルによって描出し、両者は S 字曲線の関係にあり、補正出血量 10mL/kg未満では術後経過への影響はほぼ見られないこと、10-20mL/kg の範囲では出血量の術後経過への影響が大きいこと、20mL/kg 以上では出血量の影響は再び減少することを明らかにしました。本研究の結果により、肝门部领域胆管癌の手術において、術後経過を悪化させる重要な因子である术中出血量の影響を最小化するための目標値が設定可能となりました。今後、この結果がより安全な外科治療の確立に大きく寄与することが期待されます。
本研究成果は 2023 年 4 月 13 日に米国科学雑誌「Annals of Surgery」にオンライン速報版で掲載されました。

 

【ポイント】

○ 术中出血量は術後経過の重要な増悪因子ですが、肝门部领域胆管癌に対する広範囲肝切除は複雑かつ高難度な術式であり、多量の出血を生じる危険性があります。
○ 今回の研究により、これまで明らかでなかった手術時の補正出血量(出血量/体重比)の増加と術後経過の関係性は、直線的に増悪するのではなく、S 字曲線の関係にあることが示されました。
○ 手術中の補正出血量 10mL/kg が術後経過に与える影響を最小化するための目標値であることが示唆されました。
○ 外科治療の進歩により減少が期待される术中出血量の具体的な目標値が設定されたことにより、今後の高侵襲手術の安全性向上の端緒となることが期待されます。

 

◆详细(プレスリリース本文)は

 

【用语説明】

※1 肝门部领域胆管癌
肝门部胆管に主座を持つ难治性の悪性肿疡です。手术が唯一根治を期待できる治疗ですが、复雑かつ高难度の手术であるため、しばしば多量の术中出血が生じます。
※2 RCS モデル(Restricted cubic spline model)
二つの変数の関係が非线形である际に、叁次関数までの式を区间毎に当てはめ、その変化の具合を表现し、分析する统计手法です。
※3 CCI (Comprehensive complication index)
経過中に生じた全ての合併症を包括的に評価し、0 から 100 までの連続変数で表現する术后合併症の尺度です。

 

【论文情报】

掲雑誌名:Annals of Surgery
論文タイトル:The goal of intraoperative blood loss in major hepatobiliary resection for perihilar cholangiocarcinoma: saving patients from a heavy complication burden
着者:
Shoji Kawakatsu1, Takashi Mizuno1, Junpei Yamaguchi1, Nobuyuki Watanabe1, Shunsuke Onoe1, Masaki Sunagawa1, Taisuke Baba1, Tsuyoshi Igami1, Yukihiro Yokoyama1, Takahiro Imaizumi2, Tomoki Ebata1
所属:
1. Division of Surgical Oncology, Department of Surgery, 黑料网 Graduate School of Medicine
2. Department of Advanced Medicine, 黑料网 Graduate School of Medicine

 

DOI:

 

English ver.

 

【研究代表者】