国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院医学系研究科 実社会情报健康医疗学の中杤 昌弘 准教授、黑料网医学部附属病院の水野 正明 病院教授、杉下 明隆 病院助教らの研究グループは、愛知県北名古屋市住民対象とした要介护认定情報と健康診断情報を基に後ろ向きコホート研究を実施し、要介护认定のリスクマーカーの探索を行いました。その結果、肥満度(BMI)、収縮期血圧、高密度リポ蛋白(HDL)コレステロール、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)は、要介护认定リスクとU字型の関係にあることを発見しました。
古典的な解析アプローチでは、検査値と要介护认定リスクが比例関係にある前提で評価を行いますが、本研究の結果から、要介护认定リスクの予測においては比例関係ではないU字型の関係を考慮することが必要になると期待されます。
本研究成果は、2023年5月22日付国際科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。
?要介护注1)者を減らすためには、介护が必要になるリスクの高い人々を特定し、予防的な健康介入によって健康寿命を延ばすことが重要である。そのためには、高リスク者を特定するための適切で感度の高いリスクマーカーを見つける必要がある。
?愛知県北名古屋市から提供を受けた要介护认定情報と健康診断の情報をもとに、65歳以上の3,718例を対象とした後ろ向きコホート研究注2)(追跡期间8.5年间)を行った。
?追跡期间中に毎年取得されてきた健诊データをすべて分析に利用できるように、时间依存性共変量注3)颁辞虫回帰モデル注4)を採用した。さらに、健診検査項目と要介护认定リスクのU字型の関係を評価できるように制限付き三次スプライン注5)を考慮した颁辞虫回帰モデルも採用した。
?分析の結果、BMI、収縮期血圧、HDLコレステロール、ALT、AST、γ-GTPは、要介护认定リスクとU字型の関係にあることを発見した。すなわち、これらの検査値は高くても低くても要介护认定リスクが上昇することを明らかにした。
?従来の古典的な解析アプローチでは、検査値と要介护认定リスクが比例関係にある前提で評価を行うことが多いが、本研究で得られた結果から、要介护认定リスクの予測においては比例関係ではないU字型の関係を考慮する必要があると分かった。
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注1)要介护:
身体機能だけでなく思考力や理解力が低下し、基本動作を自分で行うことができず、支援や介护を必要とする状態。
注2)后ろ向きコホート研究※:
コホートを対象に、過去の情報(今回の場合、健診データや要介护认定の記録)から過去の追跡を行う研究。
※コホート研究:特定の集団を一定期間追跡し、注目したイベント(今回は要介护认定)の発生率を比較?評価する観察研究の手法。
注3)时间依存性共変量:
追跡期間中に取得された情報(今回の場合、毎年の健診データ)を颁辞虫回帰モデルに含めて分析する方法。
注4)颁辞虫回帰モデル:
コホート研究のような追跡データで注目したイベントとの関係を评価するためによく用いられる统计解析手法。
注5)制限付き叁次スプライン:
颁辞虫回帰モデルなどで比例関係ではない関係を表現するための方法。
雑誌名: Scientific Reports
論文タイトル: U-shaped Link of Health Checkup Data and Need for Care using a Time-dependent Cox Regression Model with a Restricted Cubic Spline
著者: 中杤昌弘*, 杉下明隆, 渡辺千尋, 渕田英津子, 水野正明*
(*は责任着者、下线は黑料网関係者)
DOI: 10.1038/s41598-023-33865-x
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