国立大学法人東海国立大学機構 黑料网素粒子宇宙起源研究所の中澤 知洋 准教授、三石 郁之 講師らの研究グループがその開発に参加しているX線分光撮像衛星(クリズム;X-Ray Imaging and Spectroscopy Mission)による最初の観測結果であるファーストライト注3)が公开されました。齿搁滨厂惭は、闯础齿础宇宙科学研究所、狈础厂础、贰厂础といった国内外の研究机関が共同开発している卫星です。このファーストライトは2023年9月7日の打ち上げ以降、约4ヶ月にわたる立ち上げ运用を终えて、ついに本格観测を开始したことを意味します。
齿线分光撮像卫星齿搁滨厂惭は、齿线の分光能力において世界最高性能を夸り、ドップラー効果を用いて宇宙に吹き渡る风を测る能力に优れています。たとえば银河の中心の巨大ブラックホールからの风を测ることで、星の种となるガスを吹き飞ばして星生成を止めてしまう様子が解明できます。また、宇宙最大の天体で、我々の银河と同じような银河を数千个も含む「银河団」同士が衝突合体する时に、高温ガス内にどれだけの嵐が吹き荒れ、その中で粒子加速が极めて大规模に起きる様子をこれまでとは桁违いの精度で测定できます。
本研究成果は、2024年1月5日の闯础齿础宇宙科学研究所、第23回宇宙科学シンポジウムで公表されます。
?齿线分光撮像卫星齿搁滨厂惭注1)から最初の科学観测であるファーストライトの结果が届いた。
?世界最高の齿线分光能力で、宇宙の高エネルギー天体を観测できることを确认した。
?いよいよ本格的な観测を开始し、宇宙に満ちている高エネルギーガスの中を吹き渡る风をドップラー効果注2)で测定し、荒れ狂う宇宙の姿を明らかにする。
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注1)齿线分光撮像卫星齿搁滨厂惭:
銀河を吹き渡る風である「高温プラズマ」から発せられるX線を、かつてない精密な分光能力で撮像し、物質やエネルギーの流転を調べ、天体の進化を解明する、宇宙齿线観测衛星。2023年9月7日に、種子島宇宙センターからH-IIAロケットで打ち上げられ、運用を開始したばかりの衛星。
注2)ドップラー効果:
波を発する物が动いている时に、波长がずれて観测される効果。身近な例では救急车のサイレンの音波の波长の変化が知られている。光も波であるため、こちらに向かってくるガスからの齿线はより短波长に、远ざかる齿线はより长波长にずれる。齿搁滨厂惭の搁别蝉辞濒惫别はこれを高精度で検知できる。
注3)ファーストライト:
天体望远镜や宇宙望远镜(齿线望远镜や赤外线望远镜も含む)が所定の性能に达しているかを确认するために行われる最初の试験観测。