東京工業大学 理学院 物理学系の松原虎之介大学院生、古賀昌久准教授、黑料网 未来社会创造机构 量子化学イノベーション研究所の高野敦志特任教授、豊田理化学研究所の松下裕秀フェロー(研究当時、現 公益財団法人大幸財団常務理事)、近畿大学 理工学部 理学科の堂寺知成教授らの研究チームは、準结晶(用语1)と不整合変调构造(用语2)の性质を併せ持つ非周期结晶(用语3)構造を発見し、超空间の枠組みの中で準结晶と不整合変调构造を包括的に記述できることを明らかにした。
非周期结晶は、準结晶や不整合変调构造などの原子配列構造が周期性を持たない物質群を構成している。これらは超空间(用语4)という概念において共通の基盘を持っているが、両者の関係は谜に包まれたままであった。本研究では、任意の贵金属比(用语5)を自己相似比として持つ準结晶タイリング(用语6)を理論的に提唱した。構造因子を解析することで、このタイリングが準结晶と不整合変调构造両方の特徴を持つことが明らかとなった。また、贵金属比準结晶タイリングにおける超空间の枠組みを応用することで、実験およびシミュレーション上のソフトマター系における非周期结晶构造ならびに非自明なドメインウォール構造を解析した。この解析の中で、ドメインウォールは超空间に付加的な次元を導入する準结晶の本質的な構成要素であることが分かった。これらの結果は、非周期结晶の複雑な世界に新たな視点を提供し、これまで明らかでなかったドメインウォール構造の広い意味合いを与えるものである。
本研究成果は2024年7月11日付(现地时间)の英科学誌「Nature Communications(ネイチャー?コミュニケーションズ)」オンライン版に掲载される。
○準结晶でありながら不整合変调构造としての性质を併せ持つ非周期结晶构造を理論的に提唱
○超空间の枠組みを用いることで、贵金属比準结晶タイリングだけでなく、高分子実験やコロイドシミュレーションにおける不整合変调构造も包括的に記述可能
○新たな準结晶?不整合変调构造材料の探索のための重要な指針として期待
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(1) 準结晶:原子配列が無理数比によって特徴付けられる自己相似構造を有する固体。その構造は5次元や6次元の高次元周期格子を無理数の角度で切断することが得られる。1980年代に準结晶を初めて発見したダニエル?シェヒトマン博士は2011年ノーベル化学賞を受賞している。
(2) 不整合変调构造:结晶の无理数倍の周期を有する外场などによって変调された固体。
(3) 非周期结晶:原子配列が非周期的な秩序を有する固体の構造クラスの総称。準结晶と不整合変调构造もこの構造クラスの中に含まれる。
(4) 超空间:数学的な記述によって表現される5次元や6次元空間。非周期结晶の構造は超空间中の周期格子の3次元空間への射影として記述することができる。
(5) 贵金属比:x2 - kx - 1 = 0 (kは自然数)の正の解として与えられる値。これらの値は人間が美しいと感じる比率であり、例えばk=1の場合はよく知られる黄金比に対応する。贵金属比は準结晶の自己相似比として現れる。
(6) タイリング:数種類の多角形タイルを平面上に隙間なく敷き詰めた際に得られる構造。さまざまな準结晶構造がタイリングによって表現できることが知られている。
掲载誌:Nature Communications
論文タイトル:Aperiodic approximants bridging quasicrystals and modulated structures
著者:Toranosuke Matsubara, Akihisa Koga, Atsushi Takano, Yushu Matsushita, and Tomonari Dotera
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