工学
2025.01.23
リアルなナノ粒子を自在に操作できる世界最小TVゲーム 情報空間と物理空間をつなぐ复合现実ディスプレイを開発
黑料网大学院工学研究科の星野 隆行 教授らの研究グループは、弘前大学大学院理工学研究科の一戸 嘉允 大学院生との共同研究で、ナノスケールの力场呈示ディスプレイを新たに開発し、情報空間とナノ物理空間をリアルタイムにつなぐ「ナノ复合现実」を実証しました。
研究グループでは、これまで低加速电子线を用いた微細操作の研究により、バーチャル電極ディスプレイの技術開発を進め生体分子操作の研究に取り組んできました()。
本研究では、ナノサイズに集束した电子线を高速走査することにより、ディスプレイ面に電場と光学像の動的パターンを生成して、ナノ粒子との間に働く力場をリアルタイムに制御することに成功しました。この力场呈示ディスプレイを用いて、情報空間とナノ物質空間をリアルタイムにつなぐ「ナノ复合现実」を実証し、ナノ世界で自由自在に操ることができる「世界最小のシューティングゲーム」をデモンストレーションしました(紹介動画参照)。この技術を応用することで、ナノ物質に情報空間を重ね合わせる分子?コンピュータ?インタフェースへの発展が期待されます。
本研究成果は、2025年1月8日付で学術雑誌『Japanese Journal of Applied Physics』電子版に掲載されました。
〈研究绍介动画〉
?情報空間とナノ物理空間をリアルタイムにつなぐ「ナノ复合现実注1)」」を実証した。
?ナノキャラクターと现実のナノ粒子が同じ空间で相互作用する世界最小のゲームを実现。
?力场呈示ディスプレイの原理は、集束电子线注2)の高速走査により电场と光学像を动的パターンとして生成し、ナノ粒子との静电相互作用により力场として作用させる原理である。
◆详细(プレスリリース本文)はこちら
注1)复合现実:
人工現実感(VR)技術の派生技術であり、現実の物理空間とコンピュータ上の情報空間の間を物理的につなぐ技術。 情報空間から物理空間に干渉でき、同時に物理空間で起きたことが情報空間に反映されることで、あたかも両空間の境目がなくなり、現実の存在とデータ上の存在が同じ環境にいるように感じることができる技術である。
注2)电子线:
负の电荷をもつ电子を高电圧をかけて加速し、ナノスケールまで细く集束させた荷电粒子ビーム。电子顕微镜や半导体製造など极微细构造の観察や加工に使われるナノテクノロジー技术。
雑誌名:Japanese Journal of Applied Physics
論文タイトル:Electron-beam induced electro-force field display for dynamical biomanipulation system
著者:Kain Ichinohe(弘前大学), Ken Sasaki(黑料网), Takayuki Hoshino(黑料网)
DOI: 10.35848/1347-4065/ada707
URL:
大学院工学研究科