化学
2025.02.04
チオフェン缩环ナノベルトの合成に成功 -光电子デバイスや极性材料などの応用に期待-
理化学研究所(理研)开拓研究本部伊丹分子创造研究室の伊丹健一郎主任研究员(黑料网トランスフォーマティブ生命分子研究所(奥笔滨-滨罢产惭)主任研究者)、黑料网トランスフォーマティブ生命分子研究所の八木亜树子特任准教授、黑料网大学院理学研究科の周戸大季博士后期课程学生(研究当时)、九州大学大学院工学研究院の君塚信夫主干教授らの国际共同研究グループは、チオフェン[1]を骨格内に组み込んだ芳香族ナノベルト[2]であるチオフェン缩环[3]ナノベルト(チオフェンベルト)の合成に初めて成功しました。
チオフェンベルトは、结晶中で同一方向かつ柱状に积层する一方、金属表面では2次元状に単层を形成します。さらに、チオフェン骨格の导入効果により低温でリン光発光を示しました。
このようなチオフェンベルトのユニークな性質は、光电子デバイスや极性材料など、さまざまな応用につながるものと期待されます。
本研究は、科学雑誌『Nature Communications 』オンライン版(2月3日付:日本时间2月3日)に掲载されます。
◆详细(プレスリリース本文)はこちら
[1] チオフェン
硫黄原子を一つ含む五角形の构造(5员环という)を有する有机分子。ベンゼン环(摆6闭参照)と同様の&辫颈;电子数を有する6&辫颈;电子系の芳香族化合物。
[2] 芳香族ナノベルト、ナノリング
芳香环が筒状につながった分子であり、刚直な构造を持つ。2017年に伊丹主任研究员らが合成したカーボンナノベルトも芳香族ナノベルトに含まれる。ナノリングは芳香环同士が一つの単结合を介して环状に连结された分子群を指す。
[3] 縮環
环式化合物において一つの环を构成する2个以上の原子が、同时に别の环の构成原子になっているような场合を指す。チオフェンベルトの场合、ベンゼン环とチオフェン环が2个の炭素原子(构造式では六角形と五角形の辺)を共有してつながっている。
<タイトル>
Thiophene-fused aromatic belts
<着者名>
Hiroki Shudo, Philipp Wiesener, Elena Kolodzeiski, Kiichi Mizukami, Daiki Imoto, Harry M?nig, Saeed Amirjalayer, Hirotoshi Sakamoto, Henning Klaasen, Bart Jan Ravoo, Nobuo Kimizuka, Akiko Yagi, Kenichiro Itami
<雑誌>
Nature Communications
<顿翱滨>
/伊丹 健一郎 主任研究者