大学の理系学部といって、皆さんが思い浮かべることの一つに実験があるでしょう。理学部や工学部、农学部など、多くの理系学部では学生実験が必修科目となっています。今回は、理系の皆さんについて回る実験科目のうち、学部2~3年生で履修する「学生実験」について、実际の様子や履修してみた感想などを绍介しようと思います!「高校では実験させてくれなかったから楽しみ!」や、「レポートが辛いらしいけど本当なの?」といった皆さんの声にお応えできればと思います!
学生実験の目的
学生実験の主な目的は主に2つあるように思えます。1つは実験を通じて讲义で学んだ内容の理解をより深めること、もう1つは実験操作やレポート作成を通じて4年次以降に配属される研究室での研究活动の基础を作ることです。
大学の讲义の内容は非常に难しいので、言叶や数式で理论はなんとなくわかっても中々想像しにくいものも多くあります。そのため、学生実験において実験操作の一つ一つの意味をきちんと确认し、讲义で习った事柄を実际に体験していることが大学で学ぶことを理解する上で必要不可欠です。また、大学の実験では実験后にレポートを作成して実験结果や考察を报告する必要がありますが、理论をしっかりと理解していないと実験结果に対して考察が立てられないので、理论をしっかりと勉强せざるを得ない状况に追い込まれます。そのため、学生実験をしっかりと行うことで専门分野についての理解をしっかりと深めることができます!
また、学生実験で実験装置を操作したり、実験结果について考察してレポートを作成する事を通じて、4年次以降の研究室での研究活动に必要な能力の基础を筑くことができます。学生実験は実験方法がテキストに详细に记されており、结果もある程度予测できるため、実际の研究活动よりも结果の分析やレポートの作成がしやすくなっています。このような机会は讲义では中々持てないので、学生実験を通じて今后必要な実践力を身に着けると良いでしょう。
学生実験の内容
学生実験の内容は、初めは基础的な内容から行います。僕の学科では初めは中和滴定といった高校や大学の専门基础科目で扱う内容の実験を行いましたが、高校とは违って1人1つの実験器具を使わせてもらえるので、思う存分に実験を行うことができ、最终的にはビュレットという滴定に使う器具を上手に扱えるようになりました!!!
実験回数を重ねるごとに内容は段々と高度になったり専门的になったりしていきます。僕のコースですと3年后期で行う実験では、他のコースの人はおそらく一生扱わないような装置を使ったり、コンピューターシミュレーションを用いて実験を行うなど、非常に兴味深い内容へとシフトしていきました!(内容についてはここで説明すると中々烦雑になるので、省略します。)
高校と大学の実験の违い
高校と大学の実験の一番の违いは、実験レポートの提出が课せられることです。実験レポートとは、実験目的や扱った现象や装置の原理、実験结果やそれに基づく考察をまとめたもので、一通りの実験が终了するたびに提出を求められます。レポート作成では手持ちの教科书に书いていない知识を求められ図书馆で文献を参照する必要が出てきたり、データの処理に烦雑な计算を求められたするので、想像以上に时间がかかります。僕の学科では週に1本のレポート提出を求められ、1本の作成に8~12时间程かかる内容の重いものでした。さらに内容に不备があると再提出を求められるため、再提出のレポートを溜めてしまうとレポート提出前日は睡眠时间が十分に确保できなくなるという悲惨な事态に陥ります...(僕は中间テスト前に再提出のレポートを溜めてしまいひーひー言っていました(笑)でも学科の友达みんながそのような状态なので、みんなで「无理!」と言いながら必死にレポートを书くのも、それはそれで楽しかったです)ですが、レポートを作成している途中で「あの时讲义で言っていたことはこういう事だったんだ」と理解が深まったり、処理したデータが理论とピッタリ重なったときの感动や达成感は中々クセになります。
また、学生実験でないと触らせてもらえない高価な装置や珍しい装置を実际に扱えるのも実験の大きな魅力の一つです。学部3年生にして何千万円もする装置を扱えるのは学生実験ならではと言えるでしょう。
反応が进むのをひたすら待っているところ。
学生実験の良いところ
これまで绍介してきた通り、学生実験に取り组むことで学问に対する理解が深まり、今后の研究生活に必要な素养を高めることが出来ますが、学生実験にはもう一つ良いことがあります。それは、実験を通じて学科の同期と仲良くなれたり、先生やTA(Teaching Assistant)としてご指導くださる学科の先輩方と直接会話できることです。
大学の人间関係は想像以上に希薄です。大学にはクラスという概念が无いので学科の友达を作るのは高校までよりもずっと大変です。それにも関わらず、大学の讲义は风邪などで欠席してしまうと友达にプリントを确保しておいてもらったりノートを见せてもらったりする以外には讲义の内容を知る手段がなく、讲义の内容が分からなくなってしまって先生に质问をしたいと思ってもメールでアポイントを取る必要があるため、基本的には友达同士で教え合うこととなり、これまで以上に人间関係を构筑することが大切となってきます。ですが、学生実験ではグループで协力して実験を行うことが多いので、これまでよりも学科の同期と话す机会が圧倒的に増えます!また、大変な时期を一绪に乗り越えるため、学科の中で谜の结束力が生まれたりもします。学生実験は新しい友达を作る良い机会なのです。
また、先生や罢础の先辈方とお话するのは、学问に対する意识を高めたり、研究室の雰囲気を知ったりするのに非常に役立ちます!先生方も罢础さんも话しやすい方が多いので、実験の际には色々な话を闻かせてもらえるでしょう。
実験レポートの一例。ちゃんと表纸も付けます。
以上が学生実験をやってみた感想です。学生実験は中々大変な科目ですが、それ以上に身になる科目でもあると思っています!理系学部志望の方は楽しみにしていてください!
Profile
所属:工学部化学?生物工学科分子化学工学コース3年生
出身地:爱知県