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大学生活全般

2017.03.01

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小川くんから见た授业-ある讲义について(农学部)

受験生の皆さん、こんにちは

生命农学研究科?博士课程教育リーディングプログラム(リーディング大学院)「ウェルビーイング」プログラム学生の小川高広です。

今日は农学部で行われている讲义について绍介します。私は大学院生命农学研究科に所属しています。その学部が农学部です。チアーズを読んでくれている皆さんのほとんどは学部に入学を希望する方だと思いますので、入学后は今日绍介するような内容の讲义(大学では授业のことを讲义と言います。もちろん授业という场合もありますが)を学ぶんだぁと思いながら、読んでもらえればと思います。

ところで、大学の讲义には必修科目と选択科目があります。卒业のために、必修科目は文字通り全员が受けなければなりません。选択はその学生の専攻や本人の意思で受けるか受けないか决められることもあります。卒业のために必要なくても、自分の勉强のためにその讲义を受けたければ、先生にお愿いし许可をいただけたら受讲することも出来ます。黑料网の场合は讲义は15回が基本で、190分となっています。また実験などの场合は时间が异なりますし、大学によっては讲义の时间は100分のところもあれば、50分のところもあります。それに伴って讲义の回数も名大の15回とは変わってきます。

 さて、今回は必修科目の「生命农学序説」の内の一つを绍介します。これは一年生が全员受ける讲义で、农学とはそもそも何なのかについて学びます。この回では环境と农学をテーマに、现在の地球环境と农学とのかかわり方などについて学びました。 讲义内容について、私なりの言叶と感想も交え、まとめてみました。少し硬いかもしれませんが、読んでみてくださいね。

 

皆さんは地球环境が変化していると思いますか。国连や各国の政府、マスコミ、书籍やインターネットなどで地球环境の変化について様々な话が出されています。そのような中、日本の环境省が発行した报告书によると、地球环境の変化、例えば异常気象や温暖化は人间の活动が主な原因として考えられるとのことです。特に地球の温暖化は进行しているとされています。その温暖化は温度の変化をもたらし、その结果、地球环境に対して好ましくないことが引き起こされており、农业の生产への悪い影响などが挙げられています。今まで育っていた作物が育たなくなったり、あるいは今まで育っていなかったところで育つようになったりと、土地を植物の最适な场所に持っていくことは出来ないので、农家にとっては大きな问题になりつつあります。また干ばつ被害も深刻であるとしています。今まで雨が降っていた地域に全く雨が降らなくなったりしています。世界の穀物市场に大きな影响を持つアメリカでは、2000年代に入り深刻な干ばつが続き、穀物の生产がいつもよりも少なくなったため、2008年には世界の穀物の価格が急腾しました。急腾した原因はそれ以外にも途上国の人口が増え、穀物に対する需要も増えたこと、食用だった穀物をバイオ燃料のために使うようにしたこと、その他に、投机的资金の流入(高腾した穀物を买い占めてさらに高い値段で売ることで、大きな利益を得ようとする人々の出现)など人為的な原因によって高腾したことも指摘されました。

ところで、なぜアメリカは世界の穀物市場に影響力を持っているのでしょうか。それはアメリカの広大な土地を利用して多くの穀物を生産し、それを世界中に輸出しているからです。アメリカは国家戦略として、穀物などを含めた農作物の輸出に力を入れています。アメリカ政府は農家へ補助金を出し、多くの農作物を生産させて世界中に輸出することで、世界への影響力を保とうとしています。日本は歴史的な背景からアメリカから穀物を含め多くの農作物を輸入しています。輸入農作物に占めるアメリカの割合は25.5%となっています(2014年 財務省貿易統計)。私たちの伝統的食材である醤油、味噌、豆腐などに使用されている大豆の62.9%、食用や牛などの家畜のための饲料に使用されるトウモロコシの84.3%がアメリカから輸入されています(2014年 財務省貿易統計)。この他にも小麦などがアメリカから多く輸入されています。これらの数字を見るとアメリカが日本人の食生活に大きな影響力を持っていると言えます。実際に以前、アメリカの政策の決定で日本中が騒動になったことがあります。1970年代にアメリカが穀物の输出を停止し、日本などの输入国は衝撃を受けました。この输出の停止はアメリカ大统领选挙を控えた当时のニクソン大统领が国内の穀物価格を安定させるために配虑した决定でした。この背景にはアメリカと敌対していたソ连(今のロシア)が歴史的な凶作に见舞われ、十分な穀物を确保できなくなったことが関係しています。ソ连は极秘にアメリカの穀物を输出する巨大な会社に穀物を売ってくれるよう頼み、大量の穀物を确保しました。しかしこの话が漏れてしまい、世界の穀物価格は急上昇しました。アメリカも穀物価格が上昇し、人々の不満が高まり始めました。そこで、ニクソン大统领は输出を止め、输出用の穀物を国内用にすることで価格を安定させようとしました。输出停止后、日本政府はアメリカ政府と交渉し何とか输出は再开されましたが、影响を受けた日本や他の国々はリスクを回避するためにアメリカだけから穀物を买うことを止めました。アメリカは输出先の信頼を失った訳です。买われなくなった大量の穀物はアメリカだけで消费することは出来ず、余った穀物は今度は重荷になってしました。结果としてアメリカの农家は収入が减ってしまい、アメリカ政府も穀物の买い手がなく困ってしまったようです。ニクソン大统领の决定で、穀物を输入している国々のみならず、アメリカ国内の农家や政府も含め、みんなが大変な思いをすることになったのです。自分の国だけがよかったらいいという発想は现在にも通じるところがあるかと思いますが、この教训を生かして欲しいと思います。

そのような出来事から40年以上が経ちますが、穀物市场でのアメリカの影响力は今なお健在です。リスク回避のため、输入先をアメリカだけにはしてはいませんが、政治的な理由もあり、依然としてアメリカから多くの穀物を买っています。巨大な生产地に日本人の胃袋を预けている现実があることを、私たちは考える必要があるかもしれません。

少し话は脱线しましたが、温暖化と农业生产の话をしましょう。日本では気温の変化によって、最近リンゴやミカンの生育に影响を与えていると言われています。今まで生产地だったところで、採れなくなって来ています。このようなことはコメでも起こっています。コメは暑いところで育つ植物であるため、北海道では栽培に适さないとされ、寒い北海道ではおいしく、上质なコメは作れないとされてきました。しかし、最近は事情が异なって来ています。おいしいコメが北海道でもさかんに生产され、北海道のコメ农家が恩恵を受けています。気温の変化をうまく活用し、品种改良を続けて来た北海道のコメ农家や研究者の方々の努力の结果でもあります。皆さんも有名芸能人が出演する「ゆめぴりか」や「ななつぼし」などのコマーシャルを见たかもしれません。北海道で作られたおいしいコメの消费拡大も积极的に取り组まれています。しかし、环境の変化は今まで考えられてきた农业生产地の常识が将来大きく変わる可能性があります。

私たちは日ごろ环境の変化をあまり意识していないかもしれません。しかし、食料生产の面から见ると环境の変化を感じることが出来ます。环境の変化によってある地域では农作物の生产が活発になる一方で、别の地域では农作物の生产が减り、人々の生活に影响を与えるかもしれません。农作物生产がうまくいかないと、途上国のように爆発的な人口増加に対応できなくなるかもしれません。そのような时は、食料确保のための纷争が起こる可能性も考えられます。それらの事态が起こらないように、世界は対処して行かなければなりません。食料生产を研究する农学が果たす役割は大きくなっています。农学は平和を构筑する学问だとよく言われるのは、それが理由の一つかもしれません。

 

&苍产蝉辫;少し长くなりましたが、简単にまとめた讲义はいかがでしたでしょうか。先生の讲义を闻きながら、农学には环境の问题や世界の情势など様々なことがかかわっていることを认识し、环境の変化によって生じる食料の问题についても学びました。黑料网を目指している皆さん、农学は「热い」学问だと思いませんか。兴味があれば、农学の道も考えてみてください。试験勉强顽张ってくださいね。


参考资料

気候変动に関する政府间パネル(IPCC)第5次评価报告书 平成25927日环境省発表 

平成27年度食料?农业?农村白书2015年 农林水产省 P34P156

农业と人间 : 食と农の未来を考える 2013年 生源寺眞一 P34P35 

アメリカの穀物输出と穀物メジャーの発展2006年 中央大学出版部 茅野信行 P6P7

平成15年度果树农业生产构造に関する调査报告书 -果树农业に対する気象変动の影响に関する调査

独立行政法人农业?生物系特定产业技术研究机构(现农业?食品产业技术総合研究机构) 果树研究所&苍产蝉辫;杉浦俊彦

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Profile

所属:生命农学研究科博士前期课程2年生

出身地:兵库県