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大学生活全般

2016.04.08

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佐井くんから见た授业-医师になるまで 惫辞濒.2

こんにちは。医学部5年生の佐井です。前回は临床実习前の试験について书きましたが、今回は、基础医学の実习であり、医学部の実习の中でもみなさんが最も気になるであろうところの、解剖実习についてご绍介します。

 

広い意味での解剖学 础苍补迟辞尘测

解剖学は2年生で履修する科目で、基础医学に分类されます。2年生で履修する科目の多くは、人体の「正常な状态」を理解することに主眼を置いています。病気を考える前に、まず「正常な状态」を知っておかなければ、「からだの异変」に気づくことはできません。解剖学は、その中でも、「正常なカタチ、位置、机能」といったものを知る学问です。

生物というのは、一つひとつの细胞が集まって组织をつくり、组织が组み合わさって器官となり、器官それぞれが连携しあって个体をかたちづくっています。このうち、个体レベルから器官レベルの「正常」については目で见てわかることから、肉眼解剖学という分野で扱います。対して、顕微镜を使って、组织レベルから细胞レベルの「正常」を捉えようとするのが组织学という分野です。また、人间は脳が他の动物よりも発达していて神経系が复雑になっているので、独立した神経解剖学という分野で扱われます。これらは、いわば完成品を眺めるようなものですが、それとは违ってもうひとつ発生学という分野があります。これは、一个の细胞である受精卵が细胞分裂をくりかえし、分化しながら个体ができあがっていくさまを解き明かす分野で、ここで得られた知见は颈笔厂细胞など再生医疗にも活かされています。

今回は、この4分野のうち、解剖実习をおこなう肉眼解剖学と神経解剖学について绍介していきます。

 

解剖実习

黑料网の解剖実习では、4人の学生で1体のご遺体を受け持ちます。このご遺体は防腐処理が施され、学内の低温の霊安室で保管されているもので、公益財団法人不老会()のご协力の下、提供された献体です。

2年生の4月から7月にかけて行われるこの実習は、まず骨標本の観察から始まります。骨どうしの位置関係を把握し、筋肉がどの場所につくのかということを意識しながら、スケッチを描き、名称を覚えていきます。この骨学実習を終えると、解剖実习が始まります。体表から順にメスを入れていき、筋肉の始点と終点、各種臓器の位置関係、血管や神経の走行などを観察しながら奥深くへと進んでいきます。このときも必要に応じてスケッチを描き理解を深めますが、解剖実习ではそれに加えて教員による口頭試問があります。よく問われるのは、与えられたCTやMRIなどの断層画像に写っている像の名称で、画像と、ご遺体とをよく見比べて三次元的な位置関係を理解するのが到達目標となっています。このとき、ご遺体を見ながら、「この高さで切ったら○○が写りこむはず」というように断面図を想像して答えるのですが、これは高校で習う立体の求積の考え方と似ていて、案外こんなところで数学の勉強が役立つものだなと感じました。

全身の解剖を终えると、脊髄と脳の解剖に移ります。やはり位置関係、神経线维や血管の走行を中心に観察していくのは同じですが、脳の観察で重要なのは脳沟と呼ばれる构造で、いわゆる脳のシワのことです。ご存知の通り、ヒトの脳は大脳がとても発达していて、さまざまな机能を持っているわけですが、ある程度は部位ごとに役割が决まっています。まだまだ部分的ではあるものの、过去の知见から「どこがどう働いているのか」ということがわかっているので、実际の标本でシワを目印に観察します。このような観察を経て、血管が栄养する部位と、その部位の働きがわかってくると、今度は病気の仕组みがわかってきます。たとえば脳梗塞や脳肿疡などで脳の一部分が障害されたときに、どちらかにマヒがでるのか、言叶の理解が难しくなるのか、物が见えにくくなるのか、といったことがわかるようになります。おおまかに书いてみましたが実际には非常に复雑で、理解するのも一苦労、というより耻ずかしながらまだまだ理解できていないところがほとんどだと思います。神経系に限らず、実习中はヒトのからだの构造の复雑さと精緻さに惊かされるばかりですね。

すべての実习が终わったら、ご遗体を棺に纳め、八事斎场での火葬に同行します。このとき、ご遗族とお话をする时间がありますが、改めて故人のご遗志と、またご遗族のご协力によって、この実习が成り立っていることを実感し、身が引き缔まる思いがしました。

 

大腿部のスケッチ   上肢のスケッチ

絵がうまい后辈のスケッチを借りました。(左:大腿筋群 右:上肢の筋群)

 

まとめ

すべての医師と歯科医師が通る通過儀礼のようなものでもある解剖実习ですが、すべての医学部生、歯学部生が経験する一方で、これ以後この先の人生において立ち会うことはできても、特殊な場合を除いて、解剖をすることはもうできません。一生に一度しかない貴重な経験でもある解剖実习について今回はご紹介しました。

 
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vol.1 共用試験

Profile

所属:医学部医学科5年生

出身地:爱知県