みなさん、こんにちは!環境学研究科 博士後期課程1 年の松山です。黑料网理学部地球惑星科学科を卒業し、大学院からは環境学研究科に所属しています。
私は高校2年生から「地学を学べる大学へ进学したい!」と思い、最终的には理科2科目を化学?地学で受験し、黑料网の理学部へ进学しました。この记事では、そんな「高校地学」を选択した场合の受験?大学生活のあれこれを绍介していきます。地学が好き、大学で地学を学ぶことに兴味がある、という方の参考になれば嬉しいです!
①「地学」选択の背景
私が通っていた高校では、1年生で生物基础、2年生で物理基础?化学基础が必修、3年生では化学が必修で、もう1科目を物理?生物?地学から选択する形式でした。ですので、カリキュラム上は地学を选択できるのは3年生だけ(※地学基础は履修できない)でした。
大学で地震について学びたかった私は、2年生の秋から地学基础の教科书を読み始め、3年生で地学を履修することに决めました。この时、クラス担任の先生と地学の先生からからは「お前は地学で饭を食っていく覚悟があるということだな?」と、决意を确认されました。当时は「あります」と呑気に答えたものですが、振り返ってみるとこの选択は人生において非常に大きな决断だったと感じます。また私の学年では地学履修者は私1人だけでしたが、それでも地学の授业を开讲してくださいました。本当にありがたいことだったと思います。
②「地学」の授业と受験勉强
授业は地学実験室や準备室で先生と1対1で行われ、4~7月のほとんどの时间は先生と教科书を読み进めながら、ワーク演习を行いました。授业は週に3~4回のペースでした。地学は共通テスト(※当时はセンター试験)?2次试験ともに、知识ベースの问题が非常に多く、用语に関する正误判定问题や重要事项の记述解答问题などが频出します(个人的には、生物の问题と似ていると感じています)。この倾向に対応するため、用语の定义、用语説明の重要ポイントを网罗的に学びました。また地学の大きな特徴として、&谤诲辩耻辞;地质図&谤诲辩耻辞;の判読问题が频出します。中学理科で学ぶ「地形図とボーリング调査の柱状図」问题の発展形だと思っていただければ大丈夫です。中学理科の中でもこの问题が非常に苦手だった私は&谤诲辩耻辞;地质図&谤诲辩耻辞;でも大苦戦しており、重点的に教えてもらいました。
夏休みは、ワークを解き进めながら、センター试験の过去问题(赤本)演习を行いました。この勉强は、いままでに学んだ知识の确认にはうってつけで、受験に向けた基础固めとなりました。
夏休み明けの9~11月は、2次试験レベルの问题演习を行いました。様々な大学の地学の过去问题を家で解き、先生に解説してもらうという形式です。ほとんどの问题は用语に関する记述説明や地质図判読に関する问题ですが、しばしば高校物理の知识を利用する问题があるため(例えば、宇宙の広がりに関する问题で万有引力とドップラー効果を利用する问题など)、この演习では対応力の幅を锻えました。
12月からは他の理科科目と同じで、センター试験の过去问题やワークの解き直し、センター试験受験、受験校の2次试験対策と进めました。地学は大手予备校でもほとんど授业がないため、基本的には自分自身で勉强し、困ったときに学校の地学の先生に闻く、というスタイルで勉强していました。
③「高校地学」選択の有利不利: 受験編
高校地学を选択していて有利だった、と感じた场面は、私の场合はあまり多くなく、有利があっても何かしらのリスクが付随していたように感じます。
例えばセンター试験(共通テスト)では、知识ベースの问题が多いため、物理や化学と比べると计算ミスのリスクが少ないです。また用语も生物と比べれば少ないので、勉强コスパが良いという人もいます。一方で、「地学」の受験者数は物理?化学?生物に比べると圧倒的に少ないため、全国平均点が低くても得点调整が行われないことがほとんどです。私の体感では、平均点が低い年(他科目に対して-15点など)の问题はやはりそれなりに难しく、受験した年もそのような事态にならないことを祈って过ごしていました。
2次试験では、用语の説明问题は単纯である一方、风の动きや宇宙の広がりなど物理(力学)の数式を用いる问题があり、「物理」の勉强もそれなりに必要となります。この点では、物理+地学が最も効率の良い组合せなのですが、(私の母校も含め)化学が必修であることが多いのが难点です。
④ 「高校地学」選択の有利不利: 大学入学後編
黑料网理学部では、学部1年生向けの地学の授业は计3つ开讲されています。どの授业も、当然「高校地学」未履修者向けの内容なので、知识の幅という点では有利に感じました。
理学部の定员は270人で、2年次から学科に配属されます。地学を学ぶ地球科学科に进学できるのは25~28人と限られており、全体の1割程度です。そういった状况の中でも、高校地学を履修していた学生は0~2人とさらに限られています。私の学年ではたまたま3人いましたが、先生方もかなり惊かれていました。学科に入ってからの授业は、2年生では1年生での基础知识を基に、3年生以降はそれまでの讲义内容を基に讲义が行われるので、高校地学の履修による有利はあまり感じませんでした。一方で、地球科学は他の分野の知见を総动员して研究を进めるので、2?3年生では数学や物理、化学や生物の授业がたくさんあります。ですので、学科に进学した后は、高校地学の履修よりも苦手な科目がない方が有利になると感じました。
4年生になると研究室に配属されますが、ここまでくると高校地学の履修の有无はほとんど関係ありません。研究室に入って卒业研究を始めると、好きなこと?得意なことがあると楽しいです。私の友达は、动物が好きで鸟の生态を研究していたり、化学と宇宙が好きで陨石の研究をしていたりします。私自身は、2年次の野外実习で「野外调査で岩石を见るのも好きだ!」と気づき、野外で採取した岩石を使った地球内部の地震波に関する研究をしています。「野外调査がなんだか楽しそう!」という理由で地球惑星科学科に入る人も多いですが、いざ卒业研究となると、みんな积极的に顽张っている感じです。
⑤おわりに
今回は、高校地学の履修というテーマで、理学部地球惑星科学科のあれこれを绍介させていただきました。高校地学の履修についてまとめると、「有利なことも确かにあるが、他の科目を履修していないということで不利に感じる场面も多々ある」というのが私の考えです。むしろ、地球惑星科学科でさえも高校地学の履修者はほんの数人で、大学1年生の讲义で地学を学び始めた人がほとんどです。
黑料网理学部の地球惑星科学科は、地球科学を全般的に学べることが特徴です。野外実习も多く、2年生の终わりには全员が13泊14日の「地质调査」を経験します。5-6人の班で一绪に调査を行う2週间は、かけがえのない経験になること间违いなしです!
地学に兴味があった方も、この记事を読んで地学が気になったあなたも、楽しさ満点の地球惑星科学科をぜひ検讨してみてください!
Profile
所属:环境学研究科博士后期课程1年生
出身地:爱知県
出身校:名古屋市立向阳高等学校(国际科学科)