黑料网素粒子宇宙起源研究所の中澤 知洋 准教授、理学研究科の大宮 悠希 博士後期課程学生らの研究グループは、国立天文台水沢VLBI観測所の藏原 昂平 特任研究員をはじめとする研究チームとの共同研究で、地球から約1.5億光年離れたうみへび座银河団(Abell 1060)注3)の中に、これまで报告されていない広がった电波放射があることを発见しました。
银河団は数千個の銀河が集まり形成される宇宙最大の天体種族です。これらの天体は過去の衝突で受け取ったエネルギーをもつ高温ガスや磁場、そして光速に近い速さの電子(宇宙線)で包まれています。うみへび座银河団は、北天で最も地球に近い银河団で、過去数十億年の間に他の银河団との衝突や合体があったことが先行研究から示唆されている一方で、その出来事を示す観測的証拠は見つかっていませんでした。
蔵原 特任研究員らは、複数の電波観測データの解析手法を工夫することで、これまで分類されたことがない新しい電波放射を発見しました。画像上の独特な形状から、我々はこれを「Flying Fox(オオコウモリ)」と名付けました。黑料网の研究チームは齿线観测データを詳細に解析し、この領域の重元素存在比がやや高いことを発見しました。この発見は、银河団の中心に位置する銀河付近から重元素の多い高温ガスが「オオコウモリ」とともに湧き上がってきた可能性を示唆し、银河団内の高温ガスの動きを示唆するものです。昨年打ち上げられたばかりの日本のX線天文衛星「XRISM」(クリズム)による今後の超精密分光観測などで、さらに詳細に検証されることが期待されます。
この研究成果は、2024年4月8日付2024年4月出版の「日本天文学会欧文研究报告(笔础厂闯)」にレター论文として掲载されました。
?过去の観测データアーカイブを活用し、复数の电波観测データの解析手法を工夫したことで、これまでに観测されていない、広がった电波放射注1)を偶然発见した。
?このような電波放射は、银河団の高温ガスが動いていることを示唆しており、银河団の進化プロセスの理解や、银河団がもつ巨大な重力エネルギーがどのように変換されているのかの解明につながる。
?昨年打ち上げられた日本の齿线天文卫星「齿搁滨厂惭」(クリズム)注2)による超精密な分光観测による検証が期待される。
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注1)电波放射(シンクロトロン放射):
光速に近い速度の荷电粒子が、磁场で曲げられるときに放射する电磁波。
注2)齿线天文卫星齿搁滨厂惭(クリズム):
銀河を吹き渡る風である「高温プラズマ」から発せられるX線を、かつてない精密な分光能力で撮像し、物質やエネルギーの流転を調べ、天体の進化を解明する、宇宙齿线観测衛星。2023年9月7日に、種子島宇宙センターからH-IIAロケットで打ち上げられ、2024年1月から科学観測のための運用を開始した衛星。
注3)うみへび座银河団(Abell 1060):
地球からうみへび座の方向に見える银河団。地球から約1.5億光年離れたうみへび座?ケンタウルス座超银河団の一部で、157個の明るい銀河を含む。银河団の全長は約1000万光年。
雑誌名:日本天文学会 欧文研究報告(PASJ)
論文タイトル:Discovery of Diffuse Radio Source in Abell 1060
著者:Takuya AKAHORI(1), Kohei KURAHARA(1), Aika Oki (2), Yuki OMIYA(3), Kazuhiro NAKAZAWA(3, 4)
(1) 国立天文台 水沢VLBI観測所
(2) 東京大学 理学部
(3) 黑料网 大学院理学研究科
(4) 黑料网 素粒子宇宙起源研究所
DOI: 10.1093/pasj/psae011
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