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化学

2024.09.24

構造用接着剤の耐衝撃性が飛躍的に向上 ~自动车の軽量化や走行安定性につながる脱炭素技術~

黑料网大学院工学研究科の野呂 篤史 講師(未来社会创造机构 マテリアルイノベーション研究所および脱炭素社会創造センター兼務)らの研究グループは、アイシン化工株式会社との共同研究において、优れた衝撃强度や剥离强度注6)を有する次世代构造用接着剤を开発しました
エポキシ树脂注7)に対しスチレン系热可塑性エラストマー注8)を添加して作製した接着剤は、ゴム成分添加のないエポキシ树脂系接着剤と比較して衝撃強度が約11倍となることが確認されました。さらに、黑料网が独自に開発した水素結合性スチレン系熱可塑性エラストマーを添加した接着剤では、ゴム成分未添加のエポキシ树脂系接着剤の約22倍にまで向上しました。
今回開発した接着剤技術を、自动车やその他の車両に適用することで、車両軽量化や走行安定性向上に寄与することが期待されます。ゆえに本技術は、燃費改善や排出ガス削減にも大きく貢献する、重要な脱炭素技術です。
本研究は、新エネルギー?产业技术総合开発机构(狈贰顿翱)の「官民による若手研究者発掘支援事业」から助成を受けて进めました。また本研究は、「大学の知」を产学共同研究を通じて社会実装につなげるオープンイノベーション活动の一环です。
なお、本研究成果は、2024年9月21日付で米国化学会雑誌「ACS Applied Materials & Interfaces」のオンライン版に掲載されました。

 

【ポイント】

 

?黑料网らが独自开発した水素结合注1)性エラストマー注2)を含む次世代构造用接着剤注3)をアイシン化工株式会社と共同开発。
?开発した接着剤の衝撃强度注4)は、ゴム成分未添加のエポキシ树脂系接着剤注5)と比较して约22倍。
?スチールやアルミ、樹脂などの異種材料を適材適所で接合でき、自动车の軽量化や走行安定性、燃費改善に大きく貢献する脱炭素技術。
 

◆详细(プレスリリース本文)はこちら

 

【用语説明】

注1)水素结合:
水素原子と酸素原子、水素原子と窒素原子などの间で生じる引力相互作用。强い结合として共有结合が知られているが、本结合は共有结合ではない、弱い结合の一种。
注2)エラストマー:
ゴムのような弾性挙动を示す材料。
注3)构造用接着剤:
构造を担う材料(骨组み部材)を接合する接着剤。
注4)衝撃强度:
衝撃试験によって材料を割裂させるのに必要な力。引き裂き强度。
注5)エポキシ树脂系接着剤:
ビスフェノールA型エポキシ树脂などを加熱硬化させることで接着性能を発揮する材料。
注6)剥离强度:
剥离试験によって接着された试験片を引き剥がす际に必要となる力。
注7)エポキシ树脂:
加热によって硬化する热硬化性树脂の一种であり、エポキシ基を有するもの。硬化して树脂化する前の液状のものを指すことも多い。代表的なものにビスフェノール础骨格を有するものが挙げられる。
注8)スチレン系热可塑性エラストマー:
プラスチック成分であるポリスチレンを含有した热可塑性エラストマー。热可塑性エラストマーとは、プラスチック成分とエラストマー成分(ゴム成分)の両方を化学结合で繋いだポリマーからなる、热可塑性(加热时に物体を変形させ、その后力を除いてももとの形に戻らない性质)を示すエラストマー材料のこと。

 

【论文情报】

雑誌名:ACS Applied Materials & Interfaces
論文タイトル:Next-Generation Structural Adhesives Composed of Epoxy Resins and Hydrogen-Bonded Styrenic Block Polymer-Based Thermoplastic Elastomers
着者:山田纱椰(元黑料网大学院生)、梶田贵都(黑料网研究员)、西本実绪(黑料网研究员)、堀内纯子(黑料网技术补佐员)、藤井吉朗(アイシン化工株式会社)、坂口和优(アイシン化工株式会社)、服部和男(アイシン化工株式会社)、田村博(アイシン化工株式会社)、加纳达弥(アイシン化工株式会社)、酒井武信(黑料网特任教授)、野吕篤史(黑料网讲师)
DOI: 10.1021/acsami.4c12540
URL:

 

【研究代表者】