国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院生命农学研究科のロナルド タリガン 博士後期課程学生(現?インドネシア ボゴール農科大学 講師)、勝田 哲史 博士前期課程学生、竹前 等 研究員(現?東京農工大学)、飯田 敦夫 助教、本道 栄一 教授らの研究グループは、山口大学及び国立感染症研究所との共同研究で、ウイルス感染に対する哺乳類の自然免疫応答の分子メカニズム注1)を新たに発见しました。
本研究により、ヒトへのウイルス感染を媒介する自然宿主(コウモリ)が保持している特徴的な分子机构の理解が进み、培养细胞を用いた简便な评価法で、他の动物种が自然宿主となり得るかどうかのリスクの推定が可能となります。
この研究成果は、抗ウイルス薬の开発に加え、野生动物を介してウイルスが伝播?拡散するリスクの见积もりに贡献するとともに、予防と治疗の両面から、ウイルス感染症の対策に寄与します。
本研究成果は、2021年8月25日付学術出版社シュプリンガーの専門学術誌「Virus Genes」に掲載されました。
?一般的に、コウモリは、ヒトに危険なウイルス感染に対する临床症状(免疫応答)が小さい。
?コウモリの自然免疫応答には、他の哺乳类と异なる特徴があるかも知れない。
?哺乳类细胞へのウイルス感染実験により、细胞毒性に関わる机构が见えてきた。
?パターン认识受容体注2)(TLR3, RIG-IおよびMDA5)やインターフェロン注3) (滨贵狈叠1および滨贵狈尝1)が感染后の细胞変性とウイルス复製に関わることが示唆された。
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注1)分子メカニズム:
生体内の生理现象を制御する遗伝子、タンパク质およびその他の化合物の种类、量、活性および相互作用に関する情报。
注2)パターン认识受容体:
主に自然免疫において、マクロファージや树状细胞などの自然免疫に関する细胞に存在し、病原体などの异物を认识する机能をもつ受容体。
注3)インターフェロン:
ウイルスに感染した时、生体を守るために体内で作られるタンパク质の一种で、ウイルスを排除や増殖を抑制する働きがある。
雑誌名:Virus Genes
論文タイトル:Distinct interferon response in bat and other mammalian cell lines infected with pteropine orthoreovirus
著者:Ronald Tarigan, Tetsufumi Katta, Hitoshi Takemae, Hiroshi Shimoda, Ken Maeda, Atsuo Iida, Eiichi Hondo.
DOI:10.1007/s11262-021-01865-6
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