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総合理工

2022.09.07

混ぜるだけでタンパク質分子を封入可能なDNA修飾金ナノ粒子结晶の作製に成功! ~ドラッグデリバリーシステムのキャリアなどへの応用に期待~

国立大学法人東海国立大学機構 黑料网未来材料?システム研究所の田川 美穂 准教授、横森 真麻 特任助教の研究グループは、国立研究開発法人産業技術総合研究所 生物プロセス部門の菅野 茂夫 主任研究員、鈴木 隼人 産総研特別研究員、中村 彰良 研究員の研究グループとの共同研究で、タンパク質などのナノスケールサイズの分子を簡便、迅速に封入可能なDNA修飾金ナノ粒子结晶の開発に成功しました。
本研究では、金ナノ粒子の表面にDNAを修飾することで、DNAのプログラマブルな性質を利用して粒子間距離や空間配置を制御し、结晶内の細孔にゲノム編集酵素CRISPR-Cas9注3)等を封入することに成功しました。
DNA修飾金ナノ粒子结晶は局在表面プラズモン共鳴注4)に基づく特異な光学特性等を発揮する材料として期待されており、また、DNAなどソフトマテリアルのみから構成される材料に比べて、乾燥下でも立体構造が壊れにくいといった利点をもちます。このDNA修飾金ナノ粒子结晶が有する生体分子との親和性や剛性、構造規則性、光学特性等を生かすことで、ドラッグデリバリーシステムのキャリアやバイオセンサー、新规材料创製などへの応用が期待されます。
本研究成果は、2022年9月6日付イギリス科学雑誌「Soft Matter」に掲載されました。

 

【ポイント】

?DNAを介して粒子間距離を制御し、ゲノム編集酵素などのタンパク質分子を封入可能なDNA修飾金ナノ粒子结晶の作製に成功した。
?结晶にビオチン注1)分子や酵素が結合するためのDNAを組み込むことで、簡便かつ迅速な结晶内への標的分子の保持を実現した。
?ゲノム編集酵素を担持した结晶をパーティクルガン法により植物細胞に打ち込み、ゲノム編集が行われることを実証した。
?ドラッグデリバリーシステムのキャリア注2)やバイオセンサー、新规材料创製などへの応用が期待される。

 
◆详细(プレスリリース本文)はこちら

 

【用语説明】

注1)ビオチン:
ビオチンは低分子ビタミンの一种であり、ストレプトアビジンと呼ばれるタンパク质に対して强い亲和性を有し、结合することができる(ビオチン―ストレプトアビジン相互作用)。

 

注2)キャリア:
标的分子を细胞に运ぶことを目的としたドラッグデリバリーシステムにおいて、分子の运び手の役割を果たす物质。

 

注3)颁搁滨厂笔搁/颁补蝉9:
ヌクレアーゼである颁补蝉9タンパク质と二次构造をとる驳搁狈础(ガイド搁狈础)の复合体によって、搁狈础が指定した配列をもつ顿狈础を切断する技术。ゲノム编集技术の中で最も普及した方法で、生物の育种への活用が期待されている。

 

注4)局在表面プラズモン共鸣:
ナノスケールにまで微粒子化した金属に光が照射された际に、电子の集団运动による振动(プラズモン)がその表面に局在化すること。この局在化したプラズモンが存在する近傍领域では、强い増强电场が発生し物质を励起することが可能となるため、発光増强などが期待できる。

 

【论文情报】

雑誌名:Soft Matter
論文タイトル:DNA-functionalized colloidal crystals for macromolecular encapsulation
着者:Maasa Yokomori, Hayato Suzuki, Akiyoshi Nakamura, Shigeo S. Sugano and Miho Tagawa ※本学関係教员は下线
DOI: 10.1039/D2SM00949H
URL:

 

【研究代表者】


 

【関连情报】

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