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医歯薬学

2024.05.28

「テルル」を含む食品摂取と高血圧の新しい関係

国立大学法人東海国立大学機構 黑料网大学院医学系研究科の三澤知子 病院助教(筆頭著者:环境労働卫生学/麻酔?蘇生医学)、香川匠 大学院生(筆頭著者:环境労働卫生学)、田村高志 准教授(予防医学)、若井建志 教授(予防医学)、西脇公俊 名誉教授(麻酔?蘇生医学)、加藤昌志 教授(責任著者:环境労働卫生学)と大神信孝 教授(藤田医科大学 衛生学)等の研究グループは、食品等に含まれるミネラルの1種であるテルル(Te)と高血圧有病率に関する新知見を報告しました。
米や纳豆などに代表される穀类?豆类は日本人の食生活に欠かせない食品です。これらの食品は良质な炭水化物?ビタミン?ミネラルなどを豊富に含んでおり、私たちの健康维持に必要不可欠です。一方で、これらの食品には、微量のテルルというミネラルが含まれていることがあります。しかし、日常の食生活を通じてテルルを、どの程度摂取しているのか、テルルが具体的に健康にどのような影响を与えるのかについては、まだ十分には解明されていませんでした。
本研究では日本に住む成人 2,592 人の尿中テルル濃度を分析する疫学観察研究の結果、テルル濃度が高い人ほど血圧が高くなり、高血圧の有病率が増加しました。さらに、推定ヒト相当量のテルルを摂取したマウスでは、血圧が有意に上昇することを、動物介入実験で証明しました。以上の結果は、テルル過剰摂取により、高血圧のリスクが上がる可能性を示しています。
さらに、本疫学観察研究において、どのような食品の摂取が尿中テルル浓度を上昇させるのかについても検証しました。その结果、穀类/豆类の摂取が尿中テルル浓度を上昇させる原因の1つとして特定されました。しかし、穀类/豆类摂取が、直接的に高血圧の有病率を高めることはありませんでした。つまり、テルルの过剰摂取は高血圧のリスクになりますが、穀类/豆类の摂取が、直接に高血圧のリスクを高めることはないという结论になります。これらの结果は、穀类/豆类が、テルルとは逆に、高血圧リスクを缓和できる多様な成分を多く含んでいる可能性を示しています。
本成果は、穀类/豆类等の特定の食品摂取に関するリスクを提案するものではありません。
高血圧の予防を介して国民の健康増进につなげるため、今后、个别の食品に含まれるテルルの浓度をより慎重かつ継続的にモニタリングしていくことの必要性があります。

 

本研究成果は国際学術誌『Environment International』の 2024 年 5 月 12 日付電子版に掲載されました。

 

【ポイント】

?食品等に含まれるミネラルの1种である「テルル(罢别)」の体内浓度が高い人ほど高血圧になりやすい可能性があります。
?穀类/豆类について、その过剰摂取は、テルルの体内浓度を上昇させる可能性があります。
?高血圧の予防のため、个别の食品に含まれるテルル浓度をより慎重かつ継続的にモニタリングしていく必要性があります。

 

◆详细(プレスリリース本文)は

 

【论文情报】

雑誌名:Environment International
論文タイトル:Elevated level of urinary tellurium is a potential risk for increase of blood pressure in humans and mice
着者名?所属名:
Tomoko MISAWA a,b,†, Takumi KAGAWA a,d,†, Nobutaka OHGAMI a,d,e, Akira TAZAKI a,d, Shoko OHNUMA d, Hisao NAITO a, Dijie CHEN a,d, Yishuo GU a,d, Takashi TAMURA c, Kenji WAKAI c, Kimitoshi NISHIWAKI b, Masashi KATO a,d,*
These two authors contributed equally to this work.
Departments of a Occupational and Environmental Health, b Anesthesiology, c Preventive Medicine, 黑料网 Graduate School of Medicine, Nagoya, Japan. d Voluntary Body for International Health Care in Universities, Aichi, Japan. e Department of Hygiene, Fujita Health University, School of Medicine, Toyoake, Aichi, Japan.

 

DOI:

 

English ver.

 

【研究代表者】