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名大生ボイス

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大学生活全般

2017.04.14

  • 大学生活全般

佐井くんから见た授业-医师になるまで 惫辞濒.20

こんにちは。医学部6年になりました佐井です。鹤舞公园はだいぶ叶桜に変わってきましたが、みなさんの周りではいかがでしょうか?今回は、モノを考えたり、身体を动かすには欠かせない神経系について书いていきます。&苍产蝉辫;

 

神経内科

神経内科では、认知症、パーキンソン病、筋萎缩性侧索硬化症、多発性硬化症、重症筋无力症、脳卒中、てんかん、けいれん、しびれなどの病気を诊ます。これらの病気は、刺激を伝える神経细胞の腕が伤ついたり(轴索障害)、神経细胞そのものが壊れたり(変性)することによって発症するものが多いです。

最终的に脳卒中などは画像を见て诊断するのですが、ある程度病気の场所を予想しておかなければ、适切な箇所の画像を撮ることすらできませんよね。ではどのようにして、脳から、背骨の中の脊髄を通って、指先まで伸びてきている神経の、どこが伤ついているのかを知るのでしょうか?これには神経学的诊察という手法を使います。

 

神経细胞の腕(轴索)は、いわば电気コードのようなもので、どこかが切れるとその先には刺激が伝わらなくなります。ですから、手は动くが、足が动かないという场合には、「肩より下の脊髄が伤ついているのかな?」と考えられるのです。

ところで、脚を组んで膝头をたたくと、胜手に足が跳ねるという游びをしたことはありますか?これは足を动かそうと思って动かしているわけではなく、膝盖腱反射といって神経と筋肉が胜手に起こす现象です。このような现象は肘や手首、足首でも见られ、左右それぞれをたたいていくことで、无意识の反応が正常なのか异常なのかという情报をさらに集めることができます。

また、みなさんも&苍产蝉辫;「右手は左脳が、左手は右脳が动かしている。」という话を闻いたことがあるのではないでしょうか。脳から出た神経は、途中で身体の反対侧へ渡って、その先へと伸びていきます。これを交叉といいますが、交叉する场所は神経によって异なっています。例えるなら、筋肉を动かすコード、温度や痛みを伝えるコード、触った感じを伝えるコードと様々なコードがある中で、脳の近くですぐ交叉するものもあれば、背骨から外に出る直前で交叉するものもあるといった感じです。したがって、先ほどの腱反射に加えて、热いものや冷たいものを触らせたり、ティッシュで颜をなでたり、身体をつねったりして追加で情报を集めることで、より病気の场所を绞り込んでいくことができます。

ハンマーと氷水とティッシュを使って集めた情报だけで、病気の场所を推测していくさまはさながら探侦のようです。&苍产蝉辫;

 

打腱器

上から打腱器(腱反射を调べる)、音叉(振动覚を调べる)、ルーレット式知覚计(痛覚を调べる)

一番下の道具は强く押し付けるとかなり痛いです。

 

MEP

身体に电気を流して、神経の働きを検査します。

 

脳神経外科

脳の手术は头盖骨があるためにたどりつくまでが难しいという面がありますが、最近、头盖骨があるために、他の臓器と比べて、かえってやりやすくなった手术があります。それがロボット手术です。ロボットは人の手よりも、病変部をより正确に狙えるという点で长けていますが、これが脳の特徴とよくマッチしたのです。というのも、脳は、头盖骨にがっちりと固定されているため动くことがありません。そして、当然、头盖骨の大きさはそうそう変わるものではありませんから、ものさしとして使うこともできます。手术前に惭搁滨で、「上から30尘尘、左から20尘尘、前から50尘尘」と测っておき、ロボットにプログラムしておくことで、非常に正确な手术ができるようになったのです。

 

もうひとつ、脳の手术で特徴的なものとして、覚醒下手术というものをご绍介しようと思います。脳肿疡の摘出の际に使われることがある方法で、文字通り患者さんが起きている状态で脳の手术をします。手顺としては、まず全身麻酔で眠ってもらって手术を始めますが、头盖骨を开けて脳が出たところでいったん患者さんに起きてもらいます。そして、肿疡を取りきったら、再び眠ってもらって、头を闭じて手术终了という流れです。

ではなぜ、患者さんにとっては苦しい面もあるこの手术をわざわざ行うのでしょう?これもまた脳ならではの事情があります。胃がんの手术の场合には胃を全部取ってしまうこともありますが、脳の场合そうはいきませんよね。特に、脳肿疡は运动や言叶を司る领域の近くにできることも多く、肿疡を取ったら后遗症で麻痺や失语になってしまったという症例もあります。こうした事态を避けるため、手术の途中で患者さんを起こし、絶えず手を振ってもらい、会话を続けてもらいながら进めることで、「ここまでは切っても大丈夫!」と判断することができるのです。

 

まとめ

神経内科でお会いした患者さんは、かなり冷たい氷水を当てても「触っている感じはわかるけど、冷たい感じはない。」とおっしゃっていましたし、覚醒下手术では、脳を削られながら、普段通り患者さんがしゃべってらっしゃって、いつにもまして人って不思议だなと思った実习でした。

 
バックナンバーはこちら

vol.19 消化器外科?消化器内科

vol.18 呼吸器内科?呼吸器外科

vol.17 循環器内科?心臓外科?血管外科

 

Profile

所属:医学部医学科6年生

出身地:爱知県