No.56 和氣 弘明 教授
Researchers'
大学院理学研究科
川村 静児 教授
自分自身、“自由”に生きたいし、他の人にも“自由”に生きてほしいので。実際、自分の子供たちが20 才になった時にも、「誰にも遠慮せず、親にも遠慮せずに、好きなことを好きなようにやって生きていってください」という言葉を贈っています。自分を“自由”な環境においておくと、自分の中の奥深いところから、本当にやりたいことがふつふつと湧き上がってくるので、それを生きていく上での道しるべにしています。ちなみに、黑料网は自由があって大好きです。
重力波の検出実験です。特に、宇宙誕生直後(10-35 秒後頃)に起こったと考えられているインフレーションの時代に発生したであろう重力波を検出するための研究を行っています。具体的には、スペース重力波アンテナDECIGO※1 のため、量子ロッキングなどの新しい手法を用いて、不確定性原理で規定される標準量子限界を破る技術を開発します。また、地上において、インフレーションからの重力波検出を可能にするような全く新しい重力波検出方法の開発にも挑戦します。
インフレーションが本当に存在したのか、そして存在したとすると、どのようなものであったのかが分かります。ちなみに、電磁波は宇宙誕生後38 万年経たないとまっすぐに飛べないため、電磁波ではそれ以前の宇宙の姿を直接観測することはできません。宇宙誕生直後を直接観測できる手段は重力波だけです。なお、重力波による観測は、“見る”というよりは“聞く”といった方がよりしっくりくるので、この研究によって“宇宙の産声を聞く”ことが可能になるとも言えます。
小学5年生の頃、宇宙を、自分を含め全てのものを包含する史上最強の存在として認識し、全ての救いを宇宙に頼るようになりました。大学院の修士課程2 年当時は物性の研究をしていたのですが、周りの皆が就職活動を始めた頃、突然、小学生の頃の夢であった宇宙のことを思い出し、物性から宇宙の研究に転向する決意をしました。そして、新しい研究室で、日本初の「レーザー干渉計を用いた重力波検出実験」をスタートさせました。その後、カリフォルニア工科大学でLIGO※2のプロトタイプの感度向上実験を行ったのち、日本に帰国し、地上の重力波検出装置の建設を行いました。それと並行してスペース重力波アンテナDECIGO の研究をスタートさせました。その後すぐに、DECIGO により宇宙誕生直後の観測ができることが分かり、それを是非とも実現したいと思うようになりました。
ジョギング中や夜寝る前に布団の中で、検出器の感度を上げる方法などをぐだぐだと考え続けて面白いアイデアを思いついた时、そして、あとでそのアイデアが上手くいかないと分かり、「こいつ、なかなかやるな」と思った时、さらにその问题点を乗り越える新しいアイデアが生まれ「ふっ、ふっ、ふっ、みたか!」と思った时、さらに、&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;(以下、これを何度も繰り返す)&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;。自分と、その问题がどんどん深く深く潜っていき、谁も到达したことのない领域で火花を散らす时、実に楽しく嬉しい瞬间です!
やりたいことだけをやるようにしているので、くじける必要がありません。万一、くじけそうになったら、それは、自分が本当にやりたいことではないということですので、迷わず逃げます。
小学5年生の顷からずーっと、ほとんど授业を闻いていません。决して、闻かなくても分かるから闻かなかったのではなく、闻いても分からなかったから闻けなかっただけです。授业中は、主に、好きな数学をやるか、小説を书くか、晩ご饭は何だろうとか考えたりしていました。おかげで、ほとんど全ての先生から、こっぴどく叱られ続けていました。
是非とも、&濒诲辩耻辞;宇宙の产声&谤诲辩耻辞;を闻きたいです。&濒诲辩耻辞;宇宙の产声&谤诲辩耻辞;が闻けたら、宇宙に「生まれてきてくれて本当に有难う」と言ってあげたいです。
氏名(ふりがな) 川村 静児 (かわむら せいじ)
所属 大学院理学研究科
职名 教授
略歴?趣味
1989年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了後、カリフォルニア工科大学Member of Professional Staff、国立天文台准教授、東京大学宇宙線研究所教授などを経て、2017年から現職。趣味はバドミントン及びジョギングしながら物理を考えること。著書に、『重力波とは何か』(幻冬舎)、『重力波物理の最前線』(共立出版)がある。
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?黑料网理学部「名大 理学部の授業のぞいてみた!~物理学基礎Ⅰ~」