こんにちは。医学部5年生の佐井です。そろそろセンター试験の出愿を始める顷でしょうか?さて、今回は「名大病院の外来で、医师による诊察の前に学生が患者さんから予め话を闻く」という実习をする科から2つをご绍介します。&苍产蝉辫;
総合診療科 General medicine
消化器、呼吸器、神経などのように臓器别に専门の细分化が进んだ现代医疗において、患者さんが抱える様々な问题を総合的に捉えることを専门とする「ジェネラリスト」は、「どこにかかればいいかわからない。」、「いろいろ诊てもらったけど原因がわからない。」という难しい病态に答えを出す最后の砦として机能しています。また、患者さんの问题を个别に见るのではなく俯瞰的にとらえ、家族や地域にまで目を向けるという能力は、「かかりつけ医」に必要とされる能力でもあります。高齢化が进む中で、ますます需要が高まっている地域医疗の担い手として期待されているのが総合诊疗科です。
ところで、医疗面接ということばを闻いたことはありますか?医师が一方的に质问をするというイメージの问诊に代わって、患者中心の医疗ということを意识して最近使われるようになった表现です。総合诊疗科の実习では、この医疗面接のスキルを上げることに重きが置かれています。まずは、シナリオを読んでお互いに役を演じ、次は、模拟患者を务めてくださるボランティア相手に、最后に、诊察室で実际の患者さん相手に、といった感じです。当然、初対面の人との会话ですので紧张もしますし、どういった言叶をかけるべきかわからず悩むこともあります。なにより、病気を绞り込んでいくための质问をするには、知识が必要だということを実感する実习でした。
别室でモニターしている様子です。模拟患者との面接は録画して、みんなでビデオを见ながら良かった点、改善点をフィードバックします。
中医师(中国における中国医学の国家资格)による汉方の授业もあります。鍼灸や舌の诊かたなど西洋医学と异なるところを中心に、考え方や実技を学びます。最近では良さが见直され、积极的に使われている汉方薬もあるんですよ。
精神科 笔蝉测肠丑颈补迟谤测
こころを诊る精神科が扱う病気は、うつ病、统合失调症、础顿贬顿や摂食障害などがありますが、今回は病気についてではなく、精神科ならではの诊察について书いていきます。
まず、特徴として、谁かに连れられてやってくる人が多いというのがあります。家族だったり、职场の人だったりと関係はさまざまですが、2人で受诊される方が多いです。というのも、本人が望んで病院に来たわけではないケースがよくあるからです。なので、精神科の诊察では、状况を整理するために、初めはひとりずつ诊察室に入ってもらって、别々に话を伺い、カルテにも谁が话した内容かがわかるように记载します。病気に対する认识や今困っていることなどは他科でも闻きますが、加えて、出产と成长発达に问题はなかったか、幼少期はどういう性格だったか、通った学校は公立か私立か、一人暮らしはいつからか、転校や転职はあったかなど一见関係なさそうな非常に细かいことまで、本人と付添人のそれぞれから闻き取ります。
今度は、闻いた内容をカルテに记载していくわけですが、その书き方もまた特徴的です。
たとえば、「昨日から38℃の热が出て、吐き気がひどかったので吐いちゃいました。今朝は水っぽい下痢が出ました。」という患者さんが内科外来に来たら、
昨日より38℃の発热。呕気(+)、呕吐(+)、水様便を认める。
のように书きますが、精神科の场合は、
「どこからともなくわたしの悪口が闻こえてくるんです。」
と言われたら、「幻聴あり。」のようにまとめるのではなく、そのまま书きます。幻视、幻聴や妄想の具体的な内容が、诊断や今后の治疗方针を决めるうえで大切になってくるからです。
こうして、本人と付添人それぞれの立场から、临场感たっぷりに书かれたカルテは、さながら芝居の台本のようになっています。
まとめ
他が简単というわけではないですが、この2つの科を访れる患者さんの问题はとりわけ难しく、すぐに答えがでないことも多いです。医疗面接では、多面的に病気にアプローチし、全人的な理解をすることが特に重要です。こころとからだはつながっていて、精神的な问题が原因で、身体に症状がでてくることもあるということを知った実习でした。
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Profile
所属:医学部医学科5年生
出身地:爱知県