こんにちは。医学部5年の佐井です。先日、6年生のマッチングの结果(就职先の内定)が出て、いよいよ次は自分たちの番なのかと紧张しています。今回はおもに「血」と「がん」についての话です。
血液内科
血液は他と违ってカタマリになっているわけではありませんが、臓器のひとつとみなされます。赤血球が全身に酸素を运搬し、白血球が外敌から身を守り、血小板と血浆中の凝固因子が出血を防いでいます。つまり、赤血球が足りなくなれば(贫血)、息苦しさを感じ、白血球が减れば、いろんな病気にかかりやすくなり(易感染性)、血小板や凝固因子が少なくなれば、血が止まらなくなる(凝固异常)というわけです。3系统のどれかひとつだけに异常がおこる病気もあれば、全体的に减る病気もあり、採血の结果や顕微镜で観察できる様子などからどの病気かタイプ分けします。
白血病もそのうちのひとつです。若い人の病気というイメージがあるかもしれませんが、実际は全世代にまんべんなく発生し、50歳ごろから患者数が増え始めるので、血液内科病栋には高齢の白血病患者さんが多くみえます。このように白血病の人のなかで若者が占める割合は少ないのです。
しかし白血病は小児がんのうち最も多くを占める病気でもあります。子どもが罹る重い病気のうちでは一番多いので、とりあげられることが多いのでしょうね。小児がん拠点病院である名大病院の小児科病栋には、全国から患者さんが集まっていて、白血病の子どもたちもたくさん入院しています。子どもたちとご家族の闘病生活が印象に残る実习でした。
小児科病栋のハロウィンの様子
小児科病栋の壁には絵が描いてあったり、游び场や学校があったりと、活気にあふれています。
化学疗法部
がん治疗において、外科治疗、放射线治疗とならぶ叁本柱のひとつが化学疗法です。かつては入院でしかできなかった治疗も、今では外来で受けられるようになっています。これは高齢化や、がん患者さんの余命が长くなったことで患者数が莫大に増え、全员を入院させるだけの余裕がなくなってきたというのも一因ですが、薬の进歩により、治疗中のがん患者さんも社会生活を営むことができるようになって、外来治疗の需要が高まってきたためです。がんの治疗が日帰りで受けられるというのは、意外ですよね。
输血部
血液製剤だけは薬剤部ではなく、输血部で管理しています。(输血部がない病院もありますが。)
输血は、献血された血をそのまま输血するわけではなく、赤血球、血小板、血浆と成分ごとに分けた製剤を必要に応じて使用します。
础型の人は础抗原と抗叠抗体を持っているのでしたよね。ですから、础型の人に叠型の赤血球や血浆を输血すると血が固まってしまいます。基本的には、同じ血液型どうしで输血をするのですが、患者さんの血液型がわからないときに、紧急でどうしても输血しなければならないような状况だと别の血液型の血が使われることがあります。それが翱型の赤血球と、础叠型の血浆です。翱型の赤血球は础抗原も叠抗原も持たず、础叠型の血浆は抗础抗体も抗叠抗体も持たないため、このようなことができるのです。
ただし、年々、献血者数が减ってきており、血液製剤が贵重となっていきているため、输血の适応に関しては、本当に必要かどうかの见极めがより重要になってきています。
抗础抗体(左)と抗叠抗体(右)と混ざって固まった础叠型の赤血球(上段)
どちらの抗体と混ぜても固まらない翱型の赤血球(下段)
薬剤部&苍产蝉辫;
抗がん剤も含め、薬に関しては薬剤师の协力がかかせませんが、案外、医学部生と、薬学部生や薬剤师とのかかわりはそう多くありませんし、働き始めてからもあまり医师が薬局を访れることはないようなので、薬剤师の仕事を间近で见られる贵重な机会でした。
まとめ
今回书いた3部门は1日ずつの実习ですが、通常は、平日5日间でひとつの诊疗科を回るものが多いです。どこの科も限られた时间での実习になるので、かなり内容を詰め込んだ実习になりますが、それでもみられるのは一部分です。全容を知るのは働き始めてからですね。今回は血液とがんについて触れました。
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Profile
所属:医学部医学科5年生
出身地:爱知県