No.55 町田 洋 准教授
Researchers'
大学院法学研究科
No.3 鈴木 將文 研究科长
これはゲーテの言叶で、大学生时代に、手塚富雄「いきいきと生きよ」(讲谈社新书。今は絶版のようですが、电子书籍版が入手可能)という本の中で出会って以来、怠惰な自分を鼓舞するために、いつも念头に置いています。研究者になってからも、空理空论ではなく、现実の制度や运用に影响を与えられる研究を目指すという私の心构えの背景に、この言叶があるように思います。もっとも、ゲーテは、この言叶の前に「何事も延期するな」と言っているのですが、こちらはなかなか守れていないです。
知的财产法の研究です。大きく分けて二つの柱があり、一つは、日本の知的财产法、特に产业财产権法とよばれる分野(特许法、商标法など)の研究、もう一つは、国际知的财产制度についての研究です。现在、特に注力しているのは、后者のうち「复数国间の共通的知的财产制度及び関连法制度」というテーマの研究です。これは、复数国が共有する特许制度を构想するとともに、関连する诸制度を构筑する可能性を検讨するという共同研究で、科研费补助金(基盘础)をいただいて昨年度から开始しました。
将来、日本が特にアジア圏または环太平洋地域の国々との関係を一层深めたときに、国単位の诸制度を复数国间で共通化することが课题となると予想されます。特许などの知的财产制度は、现在、国単位で成立していますが、とりわけ共通化の必要性と実现可能性が高い制度であるといえます。なぜなら、保护対象が无体物で、特定の场所との结び付きがないため、そして国际条约による制度调和が比较的进んでいるためです。私たちの研究では、このような将来见通しの下、日本がリーダーシップをとって、复数国间で共有する特许制度のアイデアを提示できるように、基础作业に取り组んでいます。
法学に興味を持ったのは、中学生時代に、弁護士を主人公とするアメリカの小説を読んで、弁護士って恰好いいなと思ったのがきっかけです。しかし、大学で法学を学んだ後は、国際的な仕事をしたいと考え、行政官の途に進みました。役所では、新しい法制度を企画立案する仕事を特に面白く感じました。さらに、1990 年代後半、日本が国内産業保護的な措置をとっていたためアメリカによってWTO※へ诉えられ、その际、日本政府侧の责任者の一人として、それらの事件(复数)を担当しました。アメリカの役人(元は弁护士)を相手にした国际法廷闘争に、寝食を忘れるほど热中して取り组み、つくづく自分は条约や法律に関する仕事が好きだなと自覚しました。その后、知的财产法という大変魅力的な分野を担当することとなり、この分野を深く探求したいと思っていたところに、黑料网から、初めは非常勤讲师として、その后、教员として声をかけていただき、研究者の途を歩むことになりました。
※ 奥罢翱:世界贸易机関
一つは、难しい问题に対して理屈が通り、しかも、社会にとって望ましい効果がもたらされる结论を见出した时。もう一つは、问题意识を共有する他の研究者と様々なことを语り合う时。最近は、外国の友人たちとの研究会とその后の食事会(ワイン付き)を至福の时间と感じることも多いです。
研究をしていて、くじけそうになるという感覚はありません。研究は、结局のところ、自分自身で调べ、考え、判断することができるからです。研究成果が思わしくない场合は、自分の责任だからと、諦めがつきます。研究者になる前の仕事では、组织の论理や上司の意见などと自分の考えが食い违って前に进めず、空しさを感じる経験が何度もありました。それと比较すると、研究は何と自由な活动だろうかといつも感じています。
大学を卒业して就职したのは、&濒诲辩耻辞;通常残业省&谤诲辩耻辞;と揶揄される&濒诲辩耻辞;通商产业省&谤诲辩耻辞;でした。今でいう「ブラック」な职场で、ほとんど毎日深夜すぎまで残业していました。夕方に仕事がふってきて、缔切は翌朝というのが日常茶饭事。そのような仕事の仕方を决して他人に强いてはいけないと思いますが、私自身は、顽张れば何とかなるという気持ちが染みついてしまい、今も、仕事を頼まれると安请け合いしてしまうところがあります。
将来にわたって长く参照してもらえる着作を残したいですね。それから、大学院生として指导した研究者が世界中にいるので、彼らとの共同プロジェクトを何か企画できればと思っています。
氏名(ふりがな) 铃木 将文(すずき まさぶみ)
所属 大学院法学研究科
職名 研究科长
略歴?趣味
1981年東京大学法学部卒業。1986年ハーバード?ロー?スクール修了。法学修士(LL.M.)、ニューヨーク州弁護士。1981年通商産業省(当時)入省、司法修習生、ブルッキングス研究所Visiting Fellow、経済産業省知的財産政策室長、同省公正貿易推進室長等を経て、2002 年から黑料网大学院法学研究科教授。2018年から同研究科长。趣味は、音楽(歩きながら歌う癖があり、家族に呆れられている)、旅行。著書として、“PreventiveInstruments of Social Governance”(共編、Mohr Siebeck)、『商標法コンメンタール』(共編、レクシスネクシス?ジャパン)などがある。