No.56 和氣 弘明 教授
Researchers'
大学院医学系研究科総合保健学専攻
No.29 上山 純 准教授
いつまでも変わらない本质的なものに、その时代に合わせた新しい工夫を加えるという、松尾芭蕉が唱えていた理念です(「去来抄」より)。多くの方のおかげで、これまで见出してきた私の研究者?教育者としての存在意义?価値?使命を不易(変わらないもの)として、时代环境やニーズに合わせた流行(変化すべきもの)をバランスよく取り入れ、医学の発展に贡献したいと思っています。この言叶は私の心构えを教えてくれていると思い、自分で意识して思い返すようにしています。
私は身の周りに存在する化学物质、特に杀虫剤や农薬の低浓度でかつ长期的な曝露(吸収)が健康に影响しているかどうかを疫学的に评価する研究をしています。特に、「どれくらいの化学物质が人体に吸収されているのか」を评価する方法(曝露评価法)を开発しています。研究室に笼りっきりではなく、検体採取のために农家さんに会いに行ったり、子どもの検诊会场の手伝いをしたり、时には公园に蚊を捕まえに行くこともありますよ。
「研究」のレベルを問わないのであれば、医学部保健学科での卒業研究が始まりです。ところが実験がすぐ始まるのではなく、黑料网や医学部保健学科の歴史や現状などを教えていただき、これが研究に対する姿勢をいろんな角度から知ることになり、それが今に活きていると思います。高速液体クロマトグラフィーという測定装置を使用した研究でしたが、結果が写る感熱紙の山に埋もれていました(今はPC で処理します)。目の前の課題をクリアすることで精いっぱいでしたね。
少しみなさんとズレているかもしれませんが、「自分でアプローチできる问い」を见つけたときです。问いには大小ありますが、意外と基础的な検讨がされずに棚上げされている问いもあると判明したとき、特に面白いと思いました。例えば最近では便の中から代谢物を分析するときに、便のどこを分析すればいいのか?その安定性は?という疑问にぶつかりました。谁もが疑问に思うであろう点が意外と明らかになっておらず、さらに多くの研究者がその情报を必要としていることが分かりましたので、研究を开始した経験は记忆に新しいです。実験计画や方法(论)はいくつも学びましたが、问いの见つけ方やそのトレーニング方法论など、非常に情报が少ないのが悩ましいですね。
近年の测定技术の向上によって、普通に生活している人の尿からでも农薬や家庭用杀虫剤などが検出されます。论文などで公表したこの测定値が、思いもよらない解釈をされたときには、市民との科学コミュニケーションの重要性を痛感しました。同时に、测定値の信頼性确保の必要性を感じ、精度保証の认定をラボで受けることができました(写真3枚目)。おそらく大学研究室では国内唯一ではないでしょうか。
趣味や健康维持のための运动など充実した时间&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;と言いたいところですが、今は仕事の遅れを取り戻す时间に半分くらい费やしています。あとの半分はリフレッシュも兼ねて子供に游んでもらっています(家事も少々)。大幸キャンパスには木々が多く良い雰囲気で、よく隙间时间に散歩します。特に南馆ウラにある「汪兆铭の梅」は毎年とてもきれいに花をつけて目を楽しませてくれるとともに(写真5枚目)、黑料网の歴史も感じることができます。
とくに隠していたわけではありませんが、医学部保健学科(笔者の所属学部であり出身学部)の表札のもととなった书が私の部屋にあります。第十代総长の加藤延夫先生の书であり、私の恩师(自称加藤先生の一番弟子)が受け継いだものです。その恩师もご退官されて私が引き継いで部屋に掛けていますが、いい意味で紧张感を与えてくれています。谁かに见られているような&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;。
ここ大幸キャンパスにはさまざまな保健学領域の専門家と有機的な連携を取りやすく、さらに最近では情報科学の知識や技術を身に着け研究できる基盤が整いつつあります。「不易流行」というMy Best Wordを胸に、研究室の主役である学生と意欲的に新しい取り組みを進めることで、問いの追求から生まれる「私たちしか知らない発見のワクワク」を共有することを続けたいです。
氏名(ふりがな) 上山&苍产蝉辫; 纯 (うえやま じゅん)
所属 医学系研究科総合保健学専攻
职名 准教授
略歴?趣味
2004年黑料网大学院医学系研究科博士课程(前期)修了后、黑料网医学部附属病院検査部に勤务。その后、黑料网医学部保健学科助教に着任し、2009年に金沢大学にて学位取得(博士(医学))。2011年より现职。2017年日本卫生学会奨励赏。2017年より环境省:化学物质のヒトへの曝露量モニタリングに関するタスクフォース委员等。
趣味:钓り
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